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アイドル アンダーグラウンド
官能リレー小説 - その他

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アイドル アンダーグラウンド 17

もう一人、戸惑いを隠せないのが若葉の撮影を見学していた理桜だ。

理桜にとって若葉は事務所所属のアイドルのリーダーで良きお姉さんだ。
そんな彼女が作品の撮影とはいえ自分の見たことのない表情を見せる。
(なんだかすごい)
ただ理桜も決して嫌悪感を抱いたわけではなく、若葉からプロ意識のようなものも感じていた。


「若葉さん、お疲れさまでした」
「理桜ちゃんありがとう。いっぱい恥ずかしいところ見られちゃったな」
「そんなことないです。すごく、勉強になりました」

撮影も終わり帰りの車内、アシスタントに運転を任せたファリーナは缶ビールを空ける。
「普段は飲まないんだけど撮影の後に飲むビールはウマいわね」
麗奈も付き合い数本空けたところでファリーナは若葉と理桜に昔話をし始める。

「私も20うん年前は、アイドル夢見て田舎から出てきたのよ、だけどね。セクシー系で行きたかったんだけど、当時はセクシー系といっても今に比べれば控えめでね〜なんだかんだでAV女優になったのよ。AVも当時は本当にはしないお芝居がほとんどだったけどそれがイヤでね。本番に拘ってたら腫れ物扱い。笑っちゃうわよね」
ファリーナは新しい缶を空ける。
「だけど、そんな私でないとできない仕事も沢山あってさ。何だかんだでマニアックな人気はあったんだ。それでさ、30近くになって引退作品を撮ろうってことになって国会議事堂の前で撮影したら捕まっちゃってね。それまでにもチョイチョイお巡りさんに注意されてて懲役10年」

ファリーナの言葉に若葉と理桜は驚いた。逮捕も勿論だがファリーは少なく見積もってもアラフォーということが衝撃的だった。
二人とも麗奈より少し上ぐらいに思っていたのでその若々しさに驚愕した。
「んふふ、ナイスリアクション、お姉さん嬉しいわ。それで、出所してからナニしようかな〜って考えて、撮る側になってね、私のデビュー作として撮ったのが麗奈なのよ。麗奈も当時は結果が出せずにいてでも腐らずにギラギラしてたわよね」
「懐かしいですね。私も最後のチャンスだと思ってましたから何でもしましたよ」
麗奈とファリーナの関係に年齢を超えた友情の様なものを感じる。
「麗奈がグラビアを辞めるって聞いた時には事務所にまで乗り込んで引き止めたりしたわ。でも、麗奈の違う夢の話を聞いて、ますます協力しよう、って気持ちになった」
「ファリーナさんは頼りになるお姉さんですから」

ファリーナは理桜を見て目を細める。
「理桜ちゃんにも高いポテンシャルを感じるわ。そのうち個人で作品が作れそうね」

「ホントですか?嬉しいです。その時はガンバるんでよろしくお願いいたします。」

ファリーナの作品の過激さに自分もついていけるのか、不安はありながらも早く撮ってもらえるようになりたいと理桜は強く思う。

「そうそう、この間の撮影会の時思ったけど、麗奈のところ、商売っ気無さすぎ。ファンも写真撮影がメインで来てるとは言え何かおみやげを買っていきたそうだったわよ」

「あ、そうね…いっぱいいっぱいでそこまで頭が回ってなかったわ」ファリーナのアドバイスに麗奈はまさにその通りという様子だ。

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