強運天使が舞い降りた!? 5
「はい、それじゃあ契約成立です!」
先程と同じように、エリサは手を合わせると光が生まれ、そしてそれを……
俺に向かって投げ付けた!
「うぎゃあぁああぁぁぁ!!」
電流が流れたかのように体中が痺れる、痙攣する。
意識が白いモヤに飲み込まれていく。
……
…………
………………
「……さん、……真さん朝ですよ、起きて下さい」
誰かが起こす声が聞こえる。
「あと、十分……」
何かすごく疲れていてまだ眠い。
「いいから早く起きなさーい!」
ドゴッ!
ケツが何者かに思いっきり蹴飛ばされる。
「うわっ!なんだ!?」
一人暮らしの生活じゃ体験しない起こされ方に、俺は驚き跳ね起きた。
「い、痛え…って、エリサか…」
「おはようございまーす、真さん♪お仕事遅刻しちゃいますよぉ?」
エリサが作ってくれたご飯を食べて職場に向かう。
、
「エリサがご飯を作れたとはな。」
「真さんが寝てる間に魔法で作りました。魔法を使えば一瞬で作れます。」
「君もついてくるのか?」
「はい!もちろん!!契約したからどこにでもついていきます!!」
「真さんのお仕事は?」
「教師だよ。今年なったばかりだけどね」
「ほぉお」
「女子高なんだ」
「では、真さんの一日を監視させていただきますね」
「…大丈夫なのか?うちの学校のセキュリティは厳しいぞ?」
「真さんのクラスの転入生として潜入します!」
…本気だコイツ。
確かに見た目は女子高生でも通用しそうだが。
しかし、観察して何の意味があるんだか。
「佐藤先生!!」
後ろから声をかけられ振り向く。
同僚の女教師、桐山千里。
「おはようございます!!」
「ああ、おはようございます…」
僕が声をかけるといつもは無視するのに、今日は桐山先生の方から挨拶された。
僕より2歳上、同じ学年の担任。
ふと隣を見ると、いつの間にかエリサがうちの学校の制服を着ている。