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牝奴隷たちと御主人ちゃん
官能リレー小説 - その他

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牝奴隷たちと御主人ちゃん 86

シャロンは、任務で探していた皇女ティアナを見つけた。二人の王位継承者を、海兵隊の駐屯地の港で神聖ベルラント王国の使者に引き渡せば任務完了である。
皇子エルヴィスはいないので、皇女ティアナのみを使者に引き渡し、引き続き皇子エルヴィスの探索を客船や貨物船に乗船していないか港を渡り歩いて探すことになるだろうと、うんざりした。

海兵隊に神聖ベルラント王国から正式な依頼があり皇子エルヴィスと皇女ティアナの探索をシャロンの部隊は行っていたのである。

美貌の少年は、皇女ティアナと神聖ベルラント王国に向かって旅を続けている。皇子エルヴィスは海ではなくはるかに遠い内陸の山岳部にいることもシャロンに話したのである。

「二人の王位継承者がなぜ旅に出たかについては、説明されているのかな?」
「それは知らないわ。同盟騎士団は依頼してきた国の細かい事情には関与しないから」
「皇子エルヴィスを見たら驚くよ、ガルディアスに似てるんだ。おそらく、皇子エルヴィスとガルディアスが融合すると完全体として完成する」
「融合……完全体?」
「ガルディアスは人間じゃない。
……ホムンクルスなんだよ」

ガルディアスが邪神ガーバリムから出た理由はいくつかあると少年はシャロンに説明した。

不完全なので皇子エルヴィスと融合するため。
リリムを魔界に奪還するため。
シャロンが他の遭難者と同じように魔界に取り込まれないうちに、邪神ガーバリムの体内の結界からこちら側に逃がすため。

「完全体になるとガルディアスはどうなるの?」
「リリムを連れて魔界に帰るのか、それとも魔王としてこちら側を魔物を従えて侵略するのか、それは僕にもやってみないとわからないな」
「……魔王」

シャロンは魔物を従えているガルディアスを想像してみて、シャロンとエミリー目玉の触手から守ってもらったのを思い出した。

「そこで、シャロン、君に相談があるんだ」

少年は微笑を浮かべた。シャロンにリリムと融合しないかと提案した。

リリムと皇女ティアナが離れたら「発作」からティアナは解放される。
ガルディアスと皇子エルヴィスが融合したあと祓いの巫女であるティアナが失われると、もしもの時に、貴重な戦力が失われると少年は考えた。
魔王が出現して、もしも敵対して戦うことになれば、退魔の巫女や有翼の乙女は魔物を滅する力を持つ貴重な戦力となる。

シャロンには「発作」について少年はわざと何も説明しなかった。皇女ティアナとシャロンではちがう。融合したあと、何が起きるかわからない。

リリムとシャロンが、半蛇人の魔獣ラミアとフィルのように融合して無事に適合するかは、やってみないとわからない。

美貌の少年はシャロンを説得した。

「ガルディアスが魔王になってもリリムと融合していれば離ればなれになっても、ガルディアスは必ず君を見つけ出そうとする、どんな手段を使っても。
邪神ガーバリムを使って、遭難者を襲い続けて、エネルギーを奪いながらリリムを探す」

シャロンはリリムとの融合に同意した。
少年はガルディアスが邪神ガーバリムから、なぜシャロンとエミリーを救出したのか推測した。
シャロンかエミリー、どちらかリリムの適応する体なのだろうと。

死霊祭祀書を二人が気絶している間にふれさせ、リリムに適応するのはシャロンと判断した。また、シャロンがガルディアスと肉体関係にあるのも記憶を読み取ることで把握している。
エミリーが適応者なら交渉はしない。
少年ならエミリーが気絶しているうちにリリムを強制的に移しかえるぐらいやりかねない。

(これで、祓いの巫女を産ませる降臨の儀式はできなくなった。神聖ベルラント王国に行く必要はなくなったのではないかね?)

死霊祭祀書は少年に言ったが、少年には何か考えがあるらしい。

(別に僕は降臨の儀式をするために行くわけじゃないからね)

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