牝奴隷たちと御主人ちゃん 72
「サラさん、そばにいるみたい……」
「え、どこ?」
「さっき背中を……」
オルガがそう言った途端にふらついた。
サラにオルガが寄りかかる。
「ちょっと、オルガ。何をしてるの?」
「手が勝手に……」
オルガの右手が勝手に動いて、サラのふくよかな胸を揉みしだく。
左手でサラの腰を引き寄せている。
「オルガに何をしたの!」
オルガを突き飛ばすわけにもいかず、サラが胸を弄られながら叫ぶ。
腕力も脚力も二人は精霊の化身はかなわない。そこで、精霊の化身はオルガの共感の力を利用することにしたのである。
オルガの親指の指先が、サラの乳首をくにくにとこねくりまわしてくる。
腰をつかんでいた手が離れ、するりとその下の尻を撫でわましてくる。
オルガの唇が重ねれた。
「ん……むぐっ……んっ……ちゅぷ……」
オルガの舌先が、サラの口内で舌に絡みついてくる。長いキスを終えて、オルガが唇を離す。はぁ、はぁ、とオルガの息が乱れて、目はとろんと眠いときのように細められている。
「ふぁっ……オルガを操るのはやめなさい」
「ふふっ、いやよ。さっき、やめてって言ったのにくすぐったでしょ?」
オルガがそう言うと、サラにしっかりと抱きついてクスクスと笑う。
「もう逃げない。あなたの胸に抱かれてそばにいるから、好きにしてみればいいわ」
「本当に?」
サラがにっこりと笑う。
オルガをおともで一緒に連れていくように少年はサラに言った。精霊を捕まえるのに役に立つはずだと言われてサラは意味がわからなかった。
精霊の化身がオルガの中に入り込んで操るとは思ってなかったけれど、走って追いかけまわすよりかはましだと考えた。
サラはオルガの脚を払い、床に転がした。オルガの体が床にぶつかり傷つかないようにしっかり抱きついて、オルガを押し倒した。
「こうなったら、オルガには悪いけど、本気でやらせてもらうわ」
サラはオルガの両脚の間に入り込んでいる。片手はしっかりと、オルガの両手の手首を頭の上で重ねて押さえ込んでいる。
股を閉じようとしても、サラの体を内股で挟み込むようになってしまう。
「おとなしくしてなさい」
サラは言うとオルガに上から体を重ねて、左手でオルガの体を撫でまわし始めた。
精霊の化身はサラがあっさり仲間に手を出すとは思わなかった。オルガの中から逃げ出そうとしてみるが、できない。
オルガはゴーレム帆船を操縦できる。ゴーレムに意識を同化して操縦するとき、途中で同化が解除してしまわないようにするように、精霊の化身に操られても、中からは逃がさなかった。
(……サラさんの手、やらしいのに気持ちいい……精霊も感じてるのが伝わってくる……はずかしいけど、私の中に入ったからには逃がさない……)
オルガは同性との交わりは初体験である。
精霊に操られていても、肌から伝わってくる愛撫の感触や、サラの艶かしい姿が見える。
キスの感触も唇に残っている。
サラとのキスはどこか優しく絶妙に気持ちいい。男性の激しく力強いキスより、ゆっくり蕩けさせられるような感触である。
サラはオルガが舌を入れてキスしてきたので、オルガが感じるようにキスに応じた。
そのキスの感触で精霊の支配に隙ができた。
オルガは完全に精霊に支配されずに、精霊を逃がさずに捕まえることができた。