PiPi's World 投稿小説

牝奴隷たちと御主人ちゃん
官能リレー小説 - その他

の最初へ
 4
 6
の最後へ

牝奴隷たちと御主人ちゃん 6

ファルも、かつてスケルトンの集団にダンジョンで追いつめられながら逃げまわり、ラミアの部屋に誘導されて罠にかかった。

「あっ、通路を引き返し始めた……」
「がんばらないで帰る気だな」

そこに立ちふさがるゾンビ騎士。
大斧の刃には、戦士の血が、腹部には戦士の大剣が突き刺さっている。
若い傭兵は狙撃をすぐにあきらめた。
近づけば大斧の餌食。
もたもたしていれば、またスケルトンが現れる。

「あのシスター、すごいな……」
「何をしたの?」
「歌ったんだよ」

呪われた甲冑を歌でお祓いした。
ファルが二人と戦っていたら、シスターが熱唱して勝負はついていたはずだ。

「ねぇ、歌ってなんとかなるなら、おっさんが戦う前に歌えばよかったんじゃ……」
「そうだね、何で歌わなかったんだ?」

ファルの疑問はすぐに判明した。
撤退するシスターは脱出するまで、スケルトンと遭遇しても歌わなかったからだ。

「必殺技ってところだね。何回も歌えないんだ」
「あの歌ってそんなにすごいの?」
「呪われた甲冑はお祓いできなくて、闇商人が困って僕に処分を頼んできたんだからね」

闇商人は盗品でも需用があれば買い取り集めているが、たまに呪われた品を拾うことがある。持ち主に祟りがあることもある。
呪いを解除するためにお祓いを教会に頼んだりもするがそれでもダメなら、がめつい闇商人が損をしても命が惜しいので手放す。
それを一瞬で浄化できるほどなら、魔物にどんな悪影響があるか予想できない。

「歌には、こっちも歌かな……」

(あらら、夢中になっちゃった)

ファルは「御主人ちゃん」がスケベなことを考えてない時は、かまってくれないのを知っていた。
話しかけても上の空で、ずっと何かを考えている。セックスしていても。

「御主人ちゃん、何か手伝いできない?」
「うん……大丈夫」

ファルは料理をしたり、洗濯したり、身のまわりの世話をしながら待った。
「御主人ちゃん」がシスターの聖歌に対決できる方法を見つけるまで。

(まったく、あのシスターはダンジョンに何が狙いで来たのかしら……)

ファルは「御主人ちゃん」がシスターの聖歌の威力を見てから、夢中なのはしかたないとあきらめている。
あきらめているが、その不満はシスターに対する敵意にすりかわっていく。


ダンジョンの機能停止にされたスケルトンの数はかなり多く、その数を補うまでの間に侵入した者たちはついてなかった。
女盗賊ファルが装甲皮膜を装着して、ナイフで全員殺害した。
その犠牲者たちの遺体は、スライムに溶かされて骨になり、スケルトンとして再利用された。


殺害された犠牲者の遺体が一夜で骸骨になる。それを「御主人ちゃん」はスケルトンにして、ダンジョンを警備させている。
ファルも、どうせ殺すのだから見られてもかまわないと装甲皮膜だけで、衣服なしで暴れまくり、その性能を実感した。
剣やナイフなどの刃がすべり威力を発揮しない。
打撃系の武器のダメージを、フィルは装甲皮膜の硬化と軟化を瞬時に使い分けて対処できるようになった。
しかし、クロスボウの弓矢ほどの速度を持つ武器を所持してダンジョンに侵入した者はいない。
聖職者もあれから訪れず、フィルは訓練のつもりで侵入者を始末していた。

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す