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牝奴隷たちと御主人ちゃん
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牝奴隷たちと御主人ちゃん 15

問題はスケルトンでは余らなかった破損した骨が残るようになったのと、侵入者の遺体一人につき一体ずつ増えなくなった。

そこで余りの破損した骨を使ってでスケルトンを作ってみた。中古スケルトンは見た目は骨ゴーレムよりも少しみすぼらしいが、骨ゴーレムより速い動作で行動する。
もし、スケルトンと骨ゴーレムが一緒に攻撃してきたら、どちらに聖水をかけるか迷うだろう。

粘土製ゴーレムは頭部に呪文を刻み込み作動させるが、骨ゴーレムは全身の骨の中のひとつだけに魔法がかけられている。それが粉砕されない限り作動する。

頭蓋骨や鎖骨、腰骨など大きい骨は目立つのか狙われやすい。
小さい骨の方が目立たないが、手の指の骨はよくない。腕をぶんぶん振り回して殴りかかっていくので、たまに骨折してしまう。
そこで足の中指の骨や尾てい骨などを一番大切な骨にしてみた。

スケルトンと骨ゴーレムがダンジョンを仲良く歩いている光景に見慣れてきた頃だった。

「来たみたいね……」
「また、じゃまするのか。まったく!」

フィルとベットで昼間から全裸で抱き合っていたところに、二人だけで襲撃してきた。
アンデット系モンスターは昼間や直射日光が苦手ということを熟知しているのだ。
骨ゴーレムやスケルトンの作成や動作確認が終わり、ようやく落ちついた午後のひととき。
フィルの乳房を揉んでいるところに警報。
遠見の水晶球から壁に、ダンジョン入口である神殿跡に侵入してきた若いシスターと改造クロスボウを装備した青年の姿が映し出されている。

「聖水も聖歌も骨ゴーレムには効果なし」
「あっ、頭蓋骨ばっかり狙撃してる。ひどい」

フィルが骨ゴーレムたちを心配している。
骨ゴーレムはペットのような感じで、フィルにはよくなついているのだ。

「手持ちの武器が減っても今回は逃がさない」
「あっ、シスターかかった!」

ダンジョン内部ではなく神殿の床に仕掛けた罠。
警報が発生して、しばらくそこにいる生き物を瞬間移動させる。
そう、生き物を瞬間移動させるので衣服や装備はそこに残されている。
骨ゴーレムやスケルトンは瞬間移動しない。

前方を修道服の丈の長いスカートで懸命に小走りしていたシスターが消えた。
青年が立ち止まると、シスターがいたはずの場所に服や錫杖などが落ちている。
そこに骨ゴーレムが追ってくる。
頭蓋骨に矢を刺されて、おこったように腕をぐるぐる回している。
そばについたらポカポカと叩くつもりなのだ。

「罠解除。よし、二人を引き離した」
「御主人ちゃん、いってきまーす」
「あっ、フィル、服を……」

装甲皮膜が漆黒で丸見えではないにしても、最近、森に食料調達に行くとき以外は服を着ているのを見かけないようになってしまった。
水晶球に手を置いて、映像の場所に瞬間移動したフィルが、青年の背後から鎖を持って現れた。
青年の周囲をぐるぐると旋回して鎖を巻きつけた。
フィルの俊足は獣より速い。
鎖を巻きつけられた青年が何かを叫んでいるが、無視して骨ゴーレムたちが、ごきげんで青年を頭上に持ち上げてダンジョンの中に運んでいく。
フィルがシスターの落とし物を回収して、骨ゴーレムたちについていく。
青年を牢屋に放り込んだら、外から派手な音をさせて鉄扉を閉める。
内側からは開かない仕掛けの鉄扉だ。

「はい、よろしくね」

フィルがシスターの落とし物を、子供に手伝いを頼むような口調と笑みを浮かべて骨ゴーレムに渡した。骨ゴーレムは拾った骨と同じように、そこから一番近い工作室に荷物を運んでいった。

フィルはこのあとは死霊祭祀書を身動きできない青年にふれさせるように「御主人ちゃん」から言われているので書斎の本棚に取りに行った。

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