勘違いから始まった不思議なカンケイ!? 16
「なあ、四ノ宮」
「美咲でいいよ」
「あ、えっと、美咲?」
「なあに、駿一くん♪」
…なんだこれ、すごく恥ずかしいぞ…
…でもまあ、いいか。
「お前、春日と仲いいのか?」
「春日さんは、私ごときには遠い存在だよ」
「遠い存在?」
「うん、春日さんは芸能人でしょ、それにクラスどころか学校全体でも人気者。それに比べて私は、大して目立ちもしない普通の女子高生」
「…そんなことはないだろ」
「いや、普通以下か」
「おい!」
お前みたいなのが普通以下なわけがないだろ…
俺にとっては、誰よりも可愛くて、好きなんだからさ…
「そろそろ帰ろっか」
「そうだな」
…とはいえ、お互いに電車通学だから、しばらくはまだ2人でいられるんだけどな。
…ん
俺はあることが気になった。
「出る前に、トイレ行っていいか?」
「うん、待ってるよー」
…もちろん、トイレなんかじゃない。
向かうのは俺たちの教室。アイツは、あのときのように…
「ん…あんっ」
…やっぱりいた。愛美の声だ。
あいつはこの前のように誰もいない教室で自慰に耽っていたのだ。
グラビアアイドルとして活躍する美少女クラスメートが…なんだか来るものがある。
「あぁ、あぁぁあぁ…あはぁああぁんっ」
甘い声と、それに呼応するようなピチャピチャという水音。
これが彼女の日課だと思うと、興奮度合いはたまらない。
「あぁ、ん…はぁっはあっ、ああ…指、止まんないよぉ…」
甘い声、切ない吐息、止まることのない水音。
その姿を一目見てみたいところだが、生憎影からこっそりと見ることができない立地なのが惜しい。
「あぁ、きもちい、よぉ…おかしくなっちゃうよぉ…」
しかし並の男にはこの声だけで十分おかずになる。
聞いているだけで股間が熱くなってきそうだ。
…もう少しこのまま、と言いたいところだけど、待たせている人がいるのでここらで退散しよう。
「トイレに行く」って言ってるからあまり長いと疑われそうだ。