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勘違いから始まった不思議なカンケイ!?
官能リレー小説 - その他

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勘違いから始まった不思議なカンケイ!? 1

―真夏の太陽の日差しは、焼けるように熱い。
今までは当たり前のように浴び続けてきたが、今は、それすらもむなしく感じる。

高校三年間、馬鹿みたいに白球を追い続けてきた。
しかしついに、レギュラーはおろかベンチ入りすら果たすことが出来ず、最後の夏を迎えた。
結局俺の実力って、そんなもんだったんだなって。

…で、しばらくは野球のことは忘れようと思う。
今日は1学期最後の登校日。
俺は野球とはまた別の、一世一大の決意を胸に持っていた。

俺、岩月駿一は、ずっと好意を持っていたクラスメートの四ノ宮美咲に告白する、と決めていたのだ。


俺のクラスには、人気を二分する美少女がいる。
俺たちクラスの男子の間では、専ら『四ノ宮美咲派』と『春日愛美派』の二つに分けられる。
もう一人の人気者・春日愛美は、現役女子高生のグラビアアイドルでもある。
そのせいもあって、学年の垣根を越えてファンクラブが存在するほどだ。

…しかし、愛美には性格に難がある。
そんな彼女に比べると、美咲は地味な印象だが、性格も優しく男女分け隔てなく接するところに好感を持つ者も多い。
俺もその一人だ。
実は、『美咲派』は正直人数が少ない。ぶっちゃけ、公に好きだと言ってるのは俺くらいだ。
そして、今日、その告白を決行するんだ―


終業式とHRを終えて、俺は美咲を屋上に呼び出した。
「どうしたの?大事なことがあるって」
いつもと変わらず、優しい微笑を絶やさない彼女。
…あぁ、それがまた堪らない。ますます好きになる。

「え、えーとだな」
やべ。朝から考えてた台詞忘れた!どーするんだ俺!!
微笑んでいる美咲の様子が、ちょっと困った風になる。

「ま、前から俺、お前のことが好きだったんだ!つ、付き合ってください!!」
忘れたら仕方ない、直球勝負!
俺は美咲の前で頭を下げた。

「え、え、えーと…」
美咲も困っていた。
…そりゃ、仕方ないだろうけど。

「あ、あ、あの、そ、その、ごめんねっ!!!」
…そう言って、美咲は走り去ってしまった。


屋上に、一人取り残される俺。
…あの、俺、どうすればいいんでしょう?
っていうか、振られたんですか、俺?

…玉砕である。
いや、覚悟してたことではあるんだけどね。
あー、もー、どうしよっかなー…

…このとき、俺には、ある考えが浮かんでいた。

…振られたのだから、失うものは何もない。
でも、せめて一度、一度だけでいい…美咲とヤリタイ…
でも、美咲には嫌われたくない…どうすればいいだろう。

しばらく考えていた。
男は欲望に忠実でありたい…でも、やりすぎて印象を悪くもしたくない…
…正体を隠して美咲とヤルか?どうしようか…

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