続・全てが叶うスマフォ 44
二人だけでなく、スイムスーツを着ていた生徒はほとんど自由時間でも授業と変わりないことをしているか、あるいは早々と引き上げてしまった者もいる。
一方で、うちのクラスのエースこと樹里はというと
「みんな楽しそうだね〜」
バレーボールに興じる俺達をのんきに眺めていたりする。
そして樹里もボールを取ってきた。友里が暇そうなので友里とバレーをしようと思っていた。一方の友里はなぜか無言で浮いていた。どうやら水死体のつもりらしい…樹里は友里に訳を尋ねた。
「ど、どうしたの…?」
「私なんて戦力外なんで…」
「…演劇部に行ったら?」
「どうしてそうなるの!?」
気を取り直して。
「折角だし、私たちもする?」
樹里は友里に尋ねる。
「う・うん…いいよ!」少し考えた後OKを出す友里!
「ありがと☆」樹里は友里にボールを渡す。
そのまま、トスで樹里にボールを返す。
「上手い上手い」
「そうかな〜?」
お互いに笑顔だ。
友里が不安を克服してバレーボールで活躍するには、こういうことから始めるのが必要なのかな、と思った。