続・全てが叶うスマフォ 1
―人生を思い通りにしたい
誰もが考えることだろう。
では、もしそれが出来たなら、貴方ならどうしますか?
―俺は佐々木一郎。
17歳、高校2年生だ。
ある日の学校の帰り、俺は落ちていたスマフォを拾った。
そのスマフォは変わっていて、自分の思った設定をすると現実がそのとおりになるのだ。
で、俺は何をしたか。
『女の子にモテたい』
そう思って、このスマフォでたくさんの自分好みの女の子を作り出した。
そうして、童貞を卒業し、たくさんの女の子とHができた。
俺の願いは叶ったけど、後はこの日々がこの先もずっと続けばいいと思っている。
―ところで。
なんでも思い通りになるこのスマフォだけど、その機能は恐ろしいと最近気づいた。
過去にあった出来事を変えることが出来たり、人の性別を変えてしまったり、時間を戻すことが出来たり…
…正直、スマフォの範囲を超えているんじゃないだろうか。
某青色猫型ロボットの秘密道具みたいな。
まあ、それならそれでいいけど。
今日もいつも通り、学校に通う。
…実は昨日までは違ったというのが本音なんだけどね。
「おはよ、一郎♪」
俺を迎えに来た美少女。
近所に住む幼馴染のクラスメート・来栖由希。
…彼女もスマフォで設定した女の子なのだ。
ただ、由希の存在にはいろいろと複雑な過去があって…
それはまた別の機会に話そう。
「ほらー、行くよ♪」
「はいはい」
スマフォを拾ってからは、最初に作り出した隣に住む美人女子大生の松井遥さんと朝一からヤルのが日課になっていたが、いつしかそれを快く思っていないようになった由希に言われ、今日からはこのとおり。
…これが普通なんだけど。
やっぱり、それもいいよなと思っているのは秘密。
―由希と一緒に学校に向かう。
そのとき
「あ、一郎君、由希、おはよう」
後ろから声をかけられた。
彼女もクラスメートの美少女、聞きなれた声…だが。
由希と一緒に振り返ると
「ちょ、未沙、いったいどうしたの!?」
由希が驚きの声で叫ぶ。
駒津未沙。
バレーボール部のエース。
…なのだが、今の彼女は松葉杖をついていて、左足は頑丈にギプスで固定されているという、痛々しい姿だった。
未沙と一緒に千早が付き添っていた…
「千早、未沙に何があったんだ?バレーボールはできるのか?」