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続・全てが叶うスマフォ
官能リレー小説 - その他

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続・全てが叶うスマフォ 38

「ま、ホントに軽くて簡単なトレーニングで上達してるとは思えないんだけどね」
共恵は笑顔で言うが、まだ半信半疑の様子。
「でも、真純先生は元一流選手ですし、練習は嘘をつかないと思いますよ」
麻衣も言う。

「じゃあ、行くわよ!」
アリスのサーブから始まる。

「(…大丈夫かなぁ)」
別のところでもう一人、不安を感じている人物が。

板島友里。
未沙の親友である彼女は、中学まで未沙と同じバレーボール部に所属していた。
しかし、高校入学以降はバレーと距離を置いていた。

と言うのも友里はかつて心臓に鉄筋の棒が刺さる事故を起こしていた。その為傷を心配して運動は控えていたのだった…

その事故が起きたのは中学校卒業間際の昼休み。昼食を終えた友里は友人を誘いバレーボールに興じていた。バレー(ボール)部に所属する生徒は昼休みもボールに触れていた。そんな時…

…友人が明後日の方向に飛ばしたボール、そこの部分だけ老朽化していた鉄製のフェンス…
偶然に不運が重なりその事故は起こった。
傷は深くは達しなかったものの、友里は数日間意識不明の重体に陥った。

無事意識を取り戻し、退院した友里を苦しめたのは事故の後遺症だった。
高校に進学したものの、医師からは激しい運動を控えるよう言われ、バレーボール選手になるという夢は絶たれた。

それに心を痛めたのは親友である未沙も同じ。
未沙からはバレーボール部のマネージャーになるよう勧められた友里だったが、それも断っていた。

まだ筋力は衰えてなければ不調もない。選手になれる可能性はあった。ただ、バレーボールを続ける事で自分の命に危険が及んだら…そう考えただけで恐ろしい。

「バレーボール選手になるという夢は絶たれた。」と言うより「バレーボール選手になるという夢が絶たれるだろう…」と言った方が正しい!

そんな訳で大好きなバレーボールとは距離置いた。自分の部屋にある練習用のボールも色あせている。未沙もマネージャへ転向する様勧めてくれたが受けなかった。

しかし、心はバレーボールを続けたかった。内緒で医者の指導の下リハビリを続け「(校内)バレーボール祭り」への参加は許可された。

未沙はそんな友里の事情を知っていた。
「友里」
未沙は友里の後ろから彼女を呼んだ。
「未沙ちゃん…」
「まだ不安?」
「うん…自分の身体がどうかっていうのもあるし、皆に迷惑になっちゃうんじゃないかと思うと、ちょっと怖いかな…」
「大丈夫だよ。友里ならできるよ」

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