続・全てが叶うスマフォ 28
…セイジ、アナリスト
…このサークル、表では真面目なサークルとして届け出ているのではないだろうか?
それを使って、何とか状況を変えられないだろうか?
…とりあえずスマホで、この『性事研究会』自体のあり方を丸ごと変えておく。
あくまで、俺の想像した『表で届け出された真面目な』サークルと設定して。
…政治とかはあまり詳しくないので…設定を語るのは省かせて…
会場内の空気は変わった。
それまでのア○ルやら乱交やらの雰囲気はなく、いたって真面目な空気になった。
俺はそれを見て安心して、会場から出た。
―週が明けた。
「さあ…今日は…」
これから夏を迎える。
俺の通う高校でも、今日から水泳の授業が始まる。
うちの高校の水泳の授業はごく一般的だし、女子のスクール水着もありふれたもの。
まあ、俺のクラスの女子生徒は皆可愛いし、スタイル抜群だから文句は無い。
唯一問題なのは、体育教師が厳しい男の先生だということ。
ボーっとしてたら間違いなく拳が飛んでくるだろうし、サボるなどもってのほか。
それさえなければスク水の女子を堪能できるわけだが…
俺が、スク水の想像をしていて、ふと梓のことを思い出した。
『性同一性障害』とされる梓。もしかしたら女子用のスク水を着たくないかもしれない。
俺は、一時的にも対決姿勢を取って、ついにはスマホのアプリを取り上げた梓へのせめてもの罪滅ぼしに、梓の願いをある程度かなえたいと思っていた。
“体育教師は実際に授業で会うまでは課題とならない”と思い、俺は、その件に先立ち、梓の真意を調べようとした。