美少女戦士 ピュアハート 5
「うわぁ…強そうだけど多分これダウナーだよね、こんなにたくさんいて勝てるのかなぁ…」
思わずワタシは声に出してしまう、でもいきなり今日からピュアハート、なんて決められちゃったんだもの、まだまだ自信がないのは仕方ない…かな?。
「いいや、大丈夫だニャ、これはニャー達の世界、ユートピアムのテレビッシュだニャ」
「テレビッシュ?このテレビみたいなのが…それに何が大丈夫なの?…そ、それに勝てるか不安だけど、またこんなのが現れたなら今すぐ闘わなくちゃっ!」
「落ち着くニャ、テレビッシュは様々な映像を記録したり共有したりできる便利なヤツらだニャ、ニャー達が外交官ならテレビッシュはスポークスマン…記録した画像、見る価値はあるニャ、伝えたいことがあるからこそ現れたみたいニャし、そもそもそんな近くにダウナーがいるニャら何かしらブレスレットが反応するニャ」
「テビー!」
突然泣き出すテレビッシュ、よく見れば羽が生えたり目がついたりして…サスケより可愛くないかも、それに確かに…あの花の化物の時とは違ってブレスレットは何も反応していない。
「そ、それじゃ、映像を見せて?テレビッシュ」
「テビー!」
ワタシの言葉に反応すると同時にテレビッシュは続けざまに映像を流す、日付は3日前…場所は…ここは、街の南の方にあるツインタワーの近くかな。
「ンモ゛オオオオンッッ!!」
よくよく見ればミノタウロスの近くには雌牛みたいな巨大なダウナーがいる…あれがボスなのかな?
「ダウナーは巨大化すると、ダウナーコアとダウナーが生殖行為をした後に産卵を始めて、その後人間とダウナーのハーフ…デミダウナーを産み出すニャ、そして増え続けて街を破壊したり人を襲って更なるダウナーを増やしたり、悲しみのエネルギーがユートピアムに降り注ぐように綻びを開けていくんだニャ」
「せ、生殖?そ、その…エッチしてるの?」
顔を真っ赤にしてワタシは訪ねる、そう言えばあのお姉さんも繋がってたよね?お○んこで…。
「少し刺激が強すぎたかニャ…でも、三日前の時点でこれだけ規模が大きいなら…一体誰が止めたニャ…」
サスケが不思議そうにつぶやく中、映像は怪物達から離れた距離、ビルの上に立つ青い光を放った…あれ、私みたいな格好?…な女の子を映し出した。
光の布がまるで水しぶきみたいに広がって、包み込まれて出来た衣装はまるで着物みたいにアレンジされていて、女の子の顔立ちもはっきり見える…長い髪をたなびかせて…なんか私より格好いいなぁ。
「降り注ぐ恵みの戦士…ピュアレイン、参る!」
手に持った傘を構えて見得を切るように名乗る女の子…改めピュアレイン、あれが武器なのかな?
「どうやらこの町には他にも戦士がいるみたいニャ…多分あの姿は、セイカイの選んだ戦士だニャ、多分遠距離から中距離タイプだニャ」
よく見るとピュアレインの隣にはブタみたいなマスコットがいる、でも遠距離って羨ましいなぁ、近づくのは結構勇気がいるもん。
「食らえっ…第一幕!剣弾電雨っ!!」
まるで涙みたいに雫のメイクを顔に描いたピュアレインさんは、叫びながら傘を敵に向けて回転させる。
「ミノオオォォォッ!」
それに負けじとミノタウロス達は立ち向かうけど、傘から生み出された大量の雫が次々にミノタウロスを打ち抜いて、私がやったみたいに次々にミノタウロスを破壊していく、格好いいっ!。
「いいなぁ、マシンガンみたいで格好いい!私もアレやりたいよサスケ!」
「その分あれは殴り合い出来ないし、的確にコアを破壊しなきゃタダの豆鉄砲ニャ、多分マスミは相性悪いニャ」
言われてみればそうか、と思う。まだ戦いにも慣れていないのに的確にコアを撃ちぬくなど出来るとは思えない。
テレビッシュの中のキュアレインは押され始めていた。
彼女は頑張っているようだけど、ミノタウロスの方も様々に動きを変えて攻撃の死角に回り込もうとしている。
「なんだか戦いの流れがいやーな方向に変わってきたなあ…」