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美少女戦士 ピュアハート
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美少女戦士 ピュアハート 25

「大好きな男がダウナーになったら…あのピュアリーフみたいに心が完全にへし折れちゃうんじゃないかしらね?フフフ…今じゃ悲しみも搾り取られてゾンビも同然ですもの…ほら、始めるわよ?マモル先輩…あなたの罪深さ、きちんと理解しなさいな…」


「う…あぁっ…あ゛っ!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっ!!!!」

事後処理をセイカイが行ったとは言えまだ完璧に記憶を消せたわけではない…特にチヨメはかさぶたを剥がし人間の苦しみやつらい記憶で心を包み込み、ダウナーに堕としてしまうのは得意分野だ。 

胸の中央から染み出す黒いハート型が、次第にマモルの肉体を飲み込み、そして真っ黒な球体…繭と化したそれがひび割れ、巨大な一体のダウナーが誕生する。 
「テガーミー」

「情けない産声ねぇ…レターダウナー…でいいのかしら?私の力をたっぷり注入したんだから、あの子よりもがんばりなさいよ?」

チヨメが一別する先には同様に誕生させられたダウナー…バリボンがいた、コアは勿論大野嘉音だが、ハンゾウの作り出したそれとは雰囲気が違う…
A級ダウナーのそれは、ヨッシーがオナニー文章を書きさらし公開したいがために作り出したような無様な張りぼてとは違う、威厳ある姿だった。 

「まだハートは弱っているはずよ?今のうちに襲撃してカタをつけましょう、いきなさい!」

チヨメの言葉に反応し、二体のダウナーが転移していく。 

「ハンゾウ…何しているのかしら…」

チヨメのふとした呟きは、今のハンゾウには届くわけもなかった。 

ーーーーーーーーー 
ハンゾウは焦っていた、そもそもレイニーキングダム内でハンゾウの地位はあまり高くない。

レイニーキングダムのお膝元である日本のこの街において、レイニーキングの復活だけを考え、悲しみを集めるために人間を地道にダウナーにしていたが、今回の失敗によりピュアハートという鬼子が現れたのは完全に計算外だったからだ。

「あの娘は凄まじい力を内包し、子を孕んだことで最強になったが…弱っている今、あの娘の心をへし折り生け贄に献上すれば、キング様は復活するだろう…
しかしコタロウはあの娘を食う事を考えている…それだけは避けなくてはいけない」

山の上…街を見下ろせる丘から夜景を眺め、ハンゾウはそんな事を考えていた。

ハンゾウ自体はコタロウよりは能力は格下、ダウナーもそれほど強いものを作り出せない分、策を練るしかないが…チヨメは完全にコタロウについているのが現状だ。 

「ならば…策を使おう、誰にも負けない奇策をな…」

ハンゾウは指を鳴らし、使い魔のゲーニンの動きを止める。 
「そうか…ならば足止めをするとしようか…」



コタロウの動きをゲーニンを使い、探るぐらいはハンゾウには訳もない事だが、流石に倒すとなると難しい…だからこそ、策を持ちいらなければならない。

「オーンッッ!!出よっ!邪忍紅砂陣!今より作戦を開始する!狙うはピュアハートの首のみ!いや、今全てのピュア戦士達を根絶やしにしてくれるわ!現れろ!邪忍四宝剣、貴様等の力を見せてみるがいいっ!」

力強く叫ぶハンゾウに呼応するように、空中には赤く光る粒子が塔を作りだし、そこから四人の忍装束の男達が現れた。 
「火鬼、水鬼、風鬼、金鬼!これより戦を始める!狙うは四人のピュア戦士!特にピュアハートは確実に捕まえろ!この邪忍紅砂陣の贄にはあやつの絶望が確実に必要だ!よいな?」

「御意!」

無駄なく全ての男達が声を上げ四方に消えていく。 
彼らはレイニーキングダムの住人にして、ハンゾウの持ちうる最大戦力だ、今まで一般人を使い作り出してきたダウナーとは比べものにならない戦力を持ち、A級ダウナークラスのパワーと知性を持ち合わせた存在であるからこそ、
ハンゾウの作戦に対する力の籠もり具合は、本人の命をかけたものに等しかった…いや、コタロウの復帰までに成果をあげられず、別任務についていたチヨメに馬鹿にされるような状況では、いずれハンゾウも命はないだろう…決死の戦いになることをハンゾウは覚悟していた。

背後に吹き荒ぶ風にあわせ、紅い粒子が舞い散る景色は、どこか悲壮感とハンゾウの決死の決意の現れのように見えていた。


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