美少女戦士 ピュアハート 20
ぐちゅり、ぐちゅりと嫌な音が響き、肝付の姿は醜い肉塊に変えられていく。
ピュアハートの顔に滴る血は涙を流しているかのように見えた…これが現実ならば…だが。
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「忍法白蛇皮乳新譜の術ねえ…面白いじゃない、こうすればいいのよハンゾウ?…快楽じゃなくて絶望の闇に落としてあげればいいの、兵隊はいらないわ…今更あいつら動物の仲間なんて増やさなくていいんだから…」
チヨメは不満げに腕を組むハンゾウに語りかけた、PDAに移るピュアハートは頭から身体をすっぽりと、ハンゾウが肝付に与えた皮のスーツに…まるで蛇に飲み込まれた蛙のように、下腹部から足をはみ出し、ぴくぴくと痙攣させていた。
当然マモルは檻に閉じこめられて気絶しているし、肉布団とされていた女子生徒達もそのままだ。
ただ肝付はその場にいない…白蛇皮、ハンゾウの与えたそれは人をダウナーに変えるものだが、もちろんそんな便利なものがあればこれほどダウナー達が仲間を作り出すのに苦労はしない。
この皮はそれ自体がダウナーであり、欲望を刺激させ人間を直接消化吸収していくタイプのものだが、チヨメはそれに目を付けて、魔術による(改良)を行っていた…白蛇皮に飲み込まれたハート…真純は、悪鬼のような顔を浮かべながら叫び声をあげ続けていく。
「んご…おおぐっ!んおおおおおおっ!!」
真純の心は次第に憎しみと絶望に落ちていく、ただダウナーの子供を産ませるためだけの快楽による洗脳や悪堕ちではない、自身をただ欲望のままにレイプさせ人間に絶望させ、自分達をこんな目に合わせたユートピアムにも絶望させていく…いわば量ではない、質による絶望だ。
「ピュア戦士はこう使わなくちゃねえ…このまま皮と融合させてもっと強いダウナーにして…他のピュア戦士達も同じようにするか?ううん…暴走したまま殺させる悪夢を見せて、そのまま本当に殺させれば…多分大きな穴が開くと思うわぁ…」
「くだらん、数がいなければいずれピュア戦士一人くらいで何ができると言うのだ!」
「だからこその蛇皮よ、あれは誰が使っていたか…忘れたわけじゃないでしょ?あれは元来人を食うものじゃない…あれは鎧よ?蘇らせるのよ?コタロウを…」
懐かしむようにチヨメが眺めるPDAの先…ぼこぼこと膨らみ臨月になった真純の腹部には、まるで牛の子供のような姿が浮かび上がり始めていた。
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ピュア戦士達がことの重大性に気づいたのはそれからすぐのことだった。
ダウナーの放つエネルギー量が明らかにおかしい、しかもそれが何故か肝付の家から放たれている
「まさか肝付に捕まったのかしら…なら助けに行かないと。」
「仕方ないわね…私も協力するわ?行きましょう、レイン」
レインとソウルの二人は半蔵の用意した黒人男達とホテルで激しく交わっていたが、サスケの一報を受けて手早くセックスを切り上げ肝付の自宅へと急行した、もちろん男達はハンゾウの使う術により性欲も体力も強化されていたが…。
「口ほどにもないのね、人間の男って…まるでこれじゃ私が化物みたいだけど…」
変身した姿でソウルはペロリと唇を舐めまわしつぶやく…口に付いたのは先走りと精液だが、それももはやソウルからすれば「味」さえ感じられないモノだった…自慢のチンポをフニャフニャにさせられた男達を跡目に二人はホテルから一気に肝付の屋敷へと向かうことにした。
「一の幕!五月雨っ!!」
流石に歩いて移動すると消耗するのでレインの傘を使い、ヘリコプターのように回転するそれで空を飛びながら二人は移動するが、ふと心の中にはある言葉がよぎっていた。
…私達は何のために闘っているのか、快楽に飲まれているだけではダウナーやあの黒人達と何が違うのか、ただ性欲を吐き出すためだけの1オナニーなのではないのか…と。
サスケは言う、快楽に飲まれれば問題はないと…セイカイは言う、快楽に飲まれるなと。
どちらが正しくてどちらが間違っているのか、判断が付かない現状を嘆くが、それでも二人は今、捕らわれの後輩を助けに向かうしかなかった。
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「ここだニャ!早く助けないとマスミが危ないニャ!」
肝付の屋敷の蔵のさらに奥深く、蛇穴のような空間をたどり、2人と一匹はハートを救助するために歩き出していた。
「そもそもなんでこんな事になるまで放置していたの?サスケ!まさか…何か企んでいるのっ!」
「マスミは彼氏彼氏うるさく言うからニャ!とっとと犯されればそれも止むかと思ったけどそれが最悪の結果になったニャ!」
「あんた…ハートをなんだと思っているの!?」
ソウルが激高する、辺りには犯され今にも子を孕み、出産しそうなボテ腹になった少女達が転がされている…被害は甚大だがサスケは知らん顔だ。