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侍物語〜サムライストーリー〜
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侍物語〜サムライストーリー〜 10

「京八流…あの…」静が呟く。対する左兵衛も驚愕の顔だ。
その名と強さを聞き知っていた二人は驚きを隠せなかった。
「なるほど…相手にとって不足なし!いざ!」
自らに喝を入れ、虎太郎に対峙する左兵衛。
対する虎太郎もすでに戦意をみなぎらせていた。
左兵衛と虎太郎は、柄を持ったまま 睨み合い 一触即発の状態だ
と、先に仕掛けたのは左兵衛だった。
鞘から放たれた閃光の如き剣閃が、虎太郎の首筋へと向かう。
キィン…!

虎太郎はギリギリのところで刀を捌き、再び距離を取る。
「ふん…俺の初太刀をかわすとは…さすがと言うべきか?」
「………」
一瞬の攻防を見ていた静は、左兵衛の実力を見て驚いた。
強い…とてつもなく。
たった一太刀であったが、その一太刀で静は気づいてしまった。
彼の実力は、そこらのチンピラのレベルではない。
「おら!いくぜ!」
一瞬の間もそこそこに左兵衛は距離を一気に詰め、虎太郎を再度、攻撃する。

一見でたらめな乱撃に見えるが、その実、緻密な急所を的確に捕らえた連撃。
しかし、それすらも虎太郎はすべてをかわし、或いは弾く。「終わりでござるか?」
「ぐっ…」
そこには未だ無傷の虎太郎の姿があった。
「虎太郎様…」
戦いの最中にも関わらず静は、虎太郎の超然とした強さと立ち居振る舞いに見惚れていた。
「では、次はこちらから参るでござる!」
再び青眼に構えをとる虎太郎。
攻撃に備え左兵衛は全身に気を巡らせる。
刹那、虎太郎が動く。しかし、左兵衛は全く反応できなかった。
いったい、いつの間に間合いを詰められたのか。認識することすらできなかった。

虎太郎は 左兵衛の太刀筋を 紙一重でどんどん交わしていく。左兵衛が 息の上がったところで言った。
「おい、どうした。攻撃してこないのか?怖いのか?」と、言ったところで 左兵衛の顔の前に 刀の刃先を突き出した。

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