僕の彼女 18
奈翼さんは僕が男だと知っている唯一の一人…
強い味方になってくれる筈だ…
「もぉお、海ちゃんみたいに可愛い子が素人さんだなんて勿体ないぃ〜、うちの事務局に入ればいいのにぃ〜」
何も知らずにそう言ってきたのは桜田エリカさん…
麻衣子の1つ下の後輩だ。
麻衣子とはプライベートでかなり仲が良くて一緒に遊んだりもするようだ。
…彼女に知られたらマズイかなぁ。
「わ、私、人前とか苦手だから…」
「ダメよ、エリカ、海ちゃんはメイちゃんのパートナーなんだから」
「翼さん、その言い方は…」
「ぅふ…もしかして海ちゃんとメイさんはそういうご関係?…」
げぇ?!…もうバレちゃった訳?;…
「むふぅ〜…気にしないでいいですよぉ、私そういうことに偏見ありませんかぁらぁ〜…」
ぅえっ?!…もしかしてエリカさん;…僕と麻衣子をレズビアンの関係だと…勘違いしてません?;…
そう言うことにしておけばいいのだろうか、それともここは素直に白状しちゃうべきなのか…
「あ、あの…つ、着きましたので…」
会話に割って入ったのはマネージャーの白坂結弦さん。
年上でイケメンな方だけど、新人がゆえ翼さんや麻衣子にはオモチャにされてる不憫な人。
喋り方も弱気でちょっと頼りない感じがしてしまう。
「むふ〜、温泉温泉〜」
「エリカさっきからそればっかり〜」
「だってぇ〜ここって貸し切りなんでしょ…それなら皆と一緒に温泉入れるってことじゃないぃ〜」
やっぱりそう来ましたか;…
まあ想定内ではありますけど;…
「それが海ちゃんは月のもんで入れないらしいのよ…」