PiPi's World 投稿小説

Infinity〜若社長とグラドルたちの日常
官能リレー小説 - アイドル/芸能人

の最初へ
 29
 31
の最後へ

Infinity〜若社長とグラドルたちの日常 31

絶頂に達したあんりは、ぐったりと身体を倒し、賢太郎の上に被さる。
「はぁあ…」
「あんりちゃん」
「賢さん…」
お互いに見つめあう。

「大好きです…」
「僕もだよ」
そして、お互い、唇を重ねるのだった―




―あんりとの濃密な絡みのあった海外出張を終え、日本に帰った賢太郎。
それからは仕事に追われる普通の日常を送っていた。

1ヵ月後、あんりが、賢太郎のマンションの部屋にやって来た。
「賢さん、お話しがあります。」
「あんりちゃん、どうしたの?」
「実は、生理が来ないのです。」
「えっ?」
「海外の撮影に行く前は、定期的に来ていたのですが、撮影から帰って来てから1ヵ月、全然来ないのです。本当は、2週間前には来ないといけないのですが・・・。賢さん、どうしよう・・・。」
「まさか、あんりちゃん、病院に行った?」
「まだですけど。」
「あんりちゃん、今から病院に行こう。」
「は、はい。」
賢太郎は、あんりを連れて、直ぐに、事務所の所属タレントの健康診断を依頼している、病院に向かった。

…確かに、海外でのあの撮影のとき、賢太郎とあんりは撮影が終わるとホテルでお互いに求め合っていた。
「…考えることなく、中に出しちゃったんだな」
あんりが検査を受けている最中ずっと、賢太郎は待合室で項垂れて考え込んでいた。

「…賢太郎くん?」
ふと、自分の名前を呼ばれて振り返る。
声の先には、一人の看護師がいた。

「覚えてる、かな」
「咲子さんですか?」
「さすが、久しぶりだね」
岩見咲子。
かつて、『インフィニティ』に所属していた元グラビアアイドル。
当時から看護学校生との二束の草鞋で活動していた彼女は、看護師になったのを機に芸能界を引退し、現在はこの病院に勤めている。

「お久しぶりです。」
「お父様のことは、聞いたよ。突然のことだったから、びっくりしたよ。」
「ええ、急でしたから、そのために、現在僕がインフィニティの社長をしています。」
「そうだったの。大変ね。もし、あたしでも役に立つようだったら、遠慮なく言ってね。」
「ありがとうございます。」
「ところで、今日は、どうしたの?」
「実は、うちのタレントの子が、体調不良を訴えたため、付き添いで来ているのです。」
「そうだったの。大変ね。」
「大切な家族みたいなものですから。」
「あたしの後輩たちは、良い人にめぐり逢えたね。」
「そんなことないですよ。僕なんか、まだ半人前ですから。みんなに、迷惑掛けていますから。」
「大丈夫よ。タレントの子たちを、家族みたいって言えるなら、その子たちも、賢太郎くんのことを支えていくよ。」
「ありがとうございます。」
「瀬田さん、こちらへどうぞ。」
「さあ、呼ばれたよ。行ってらっしゃい。」
「はい。」
そして、賢太郎は、咲子に見送られて、呼びに来た看護師の後に続いて、診察室に入った。
「あれ?たしかあの診察室、産婦人科だったよね。」
咲子は、不思議に思いながら、仕事に戻った。



SNSでこの小説を紹介

アイドル/芸能人の他のリレー小説

こちらから小説を探す