Infinity〜若社長とグラドルたちの日常 150
心は、ベッドの上に広げてあった、雅の写真集を見て、懐かしそうにしていた。
千夏「心さん、雅のこと、知っているのですか?」
心「うん、知っているよ。何回か一緒に仕事をしたことがあるからね・・・。」
桃子「そうなんですか・・・。」
心「それより、賢太郎くんとあんりちゃんは?」
千夏「賢くんは、あんりさんと一緒にどこかへ行っちゃいました。」
心「えっ、どこかって?」
桃子「たぶん、賢太郎さんは、あんりさんにお仕置きされています。どこかで・・・。」
心は、千夏と桃子に説明を求めた。
心「なるほどね〜。あんりちゃんは心配なんだな」
桃子「心配ですか」
千夏「賢くんが浮気しないかとか?」
心「浮気ってことはないと思うけど、他の子に対する気持ちだね」
千夏「賢くんって雅と仲良かったからなぁ」
心「というか、雅ちゃんが賢くんにベッタリだったんだよね〜」
千夏「それでも、賢くんが事務所の社長になる時に、他の事務所に変わっちゃったけど・・・。」
心「どうしてだろうね?」
千夏と心が話していると、千夏の携帯電話が鳴り始めた。
千夏が携帯電話を取り出し、着信相手を見ると、雅からの電話であった。
千夏「噂をすれば、雅ちゃんからの電話だ。もしもし、雅ちゃんどうしたの?」
雅「千夏ちゃん、今良い?」
千夏「大丈夫だよ。それよりどうしたの?」
雅「実は、今、賢太郎さんの家のマンションの前まで来てるの・・・。」
千夏「えっ、賢くんのマンションの前まで来てるの?」
心「あら・・・。」
桃子「大変だ。」
心「桃子ちゃん、このことを、直ぐに賢太郎くんとあんりちゃんに伝えて。多分、リビングに居ると思うから。」
桃子「はい。解りました。」
桃子は、直ぐにリビングに向かった。」
桃子「賢太郎さん、ちょっといいですか?」
賢太郎「えっ、何?」
桃子「さっき話してた雅ちゃんが、今来ているそうで…」
賢太郎「…マジか」
桃子「千夏ちゃんに電話が」
賢太郎「とりあえず、家に入ってもらおう」
賢太郎は雅を出迎えに行く。
美冬「…これは」
千夏「一波乱ありますか?」
あんり「…」
リビングから玄関に着いた賢太郎は、玄関を開けると、そこには雅が待っていた。
賢太郎「雅・・・。」
雅「賢くん、会いたかったよ〜。」
雅は、賢太郎に抱きついて、そして、賢太郎にキスをしようとした。
賢太郎は、雅にキスをされる前に、顔を避けた。
雅「賢くん〜、あたしのキス、要らないの?」
雅は、少しさびしそうな顔をした。
あんり「賢さん、大丈夫ですか?」
家の中から、あんりが声を掛けた。