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Infinity〜若社長とグラドルたちの日常
官能リレー小説 - アイドル/芸能人

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Infinity〜若社長とグラドルたちの日常 15

「賢ちゃんも一人でやれるようにしなさいよ」
桃は悪戯っぽく笑って言うが
「あぁ…でもできるようになってら私達がここに来る必要なくなっちゃうな…」
もう一度考え込む桃。
「どっちなんですか」
賢太郎は呆れ顔になる。

「両方だけど…まあ、賢ちゃんは今のまま適当でいいよ」
「…腑に落ちませんね」

「さて」
洗い物を終えた桃は冷蔵庫を開けて
「これだこれだ」
自分で買ってきた缶ビールを取り出す。

「晩酌ですか」
「このために生きているのだよ」
「親父くさいですね」
「君も大人になったらわかるさ」

向かい合って座る二人。
「賢ちゃん、そんなさえない顔してちゃダメだぞ」
「えっ」
「お姉さんは分かってるんだぞー」
桃は賢太郎の心の核心をつく。

桃にばれてしまっては賢太郎も言い訳はできない。
「…まあ、いろいろありましてね」
「社長としてやっていく自信がないの言うのかね」
「うっ」
図星を言われ戸惑う賢太郎。

それとはお構いなしに桃は話を続ける。
「確かに一事務所の長としての立場はあります」
「はい」
「しかし、あくまで頑張るのは私達所属するタレントである」
「まあ、そうですね」
「私達ががんばることで事務所の価値が上がる」
「はあ…」
「だから、賢ちゃんが頑張るってのはちょっと間違いのような気もする」
「ですが、それでは僕は」
「賢ちゃんは、私達を見守ってくれればいい」
「桃さん…」
「普段は後ろから見守って、私達が悩みを抱えたり壁にぶち当たったときに、アドバイスをくれたら、それで嬉しいと私は思う」
「そうですか…」

桃は身を乗り出し、机の向こうに座る賢太郎の頭に手を置く。
「賢ちゃんは深く考えないでよろしい。自分のやるべきことをやればいいの」
「そうですか…」
まだいまいち納得のいかない様子の賢太郎だが
「みんなそう思ってるはずだから」
桃の優しい笑顔を見て、これ以上は何も言えなかった賢太郎であった。

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