普通の高校に女子限定クラスができた理由 166
綾音はそれから耳を反らそうとして、改めて亜美羽の方を見た。
亜美羽はもう両手を二人の男子から離していた。
さっき行為を終えた遼はそのまま脚を伸ばして座り込んでおり、亜美羽は勝と目を合わせていた。
基弘が引き続き綾音の方を見ていた。
綾音はどこに視線を向けていいのかわからなかった。
基弘はがっしりした体格の持ち主であり、下半身は亜美羽が相手していたせいか男子の象徴が逞しく勃ち上がっていた。
「……え、えと」
「あっ、ごめん……」
「大丈夫、だよ。凄いのね、それ……」
基弘は亜美羽を背にして綾音に近づいてくる。
「湯浅さん…」
彼の股間は変わらずまっすぐに天に向かっている。
綾音は目を覆おうとした。
「あ、ほんとごめん、」
基弘は綾音の様子を見て、股間を両手で覆って歩みを止めた。
「ううん」
綾音はそう言って、努力して基弘の目を見た。このまま逃げては、寂しい気持ちのままなんだ、と思ったので。
「大丈夫。もっと見せてほしい」
「湯浅さん、ホントに…」
「大丈夫」
先ほどの巧のを思い出す綾音。目の前の基弘のは、その巧のと同じくらいか、あるいはそれ以上かもしれない、と感じた。
「触っていい?」
「無理しなくても…」
綾音の後ろからは、杏南の絶叫が聞こえていた。
「無理じゃ…ない」
綾音は杏南の絶叫に背中を押されるように一歩進み、基弘のその場所に、触れた。
"こんなに、火照ってる…"
綾音はおそるおそる指をその先端に向かわせる。
その先端は、さっきの亜美羽の手によってもうかなりの液が染みだしていた。