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ある六畳一間から伝説が始まる
官能リレー小説 - ハーレム

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ある六畳一間から伝説が始まる 35

ミーシャの「お嬢様」コスプレで髪型をツインテールにしているリボンをリリスがほどく。
リリスはそれで目隠し、舌を噛めなくするために猿ぐつわにする。
「タマモさん、私たち四大種族の族長は魔界四天王の末裔。魔王様とリリス様が魔界に帰還するまで魔界を任されていただけにすぎないの」
ミーシャは魔界の歴史についても賢者の塔に残された資料から理解していた。
狐姫も、最近になりリリスが帰還するまでは森や遺跡てある賢者の塔があり領内にあり伝説については把握している。
「リリス様、タマモさんに本当の過去の歴史を教えてあげていいですか?」
「そうね」
神崎修司はミーシャの話を椅子に座って聞いていた。四天王、魔界の過去の歴史、神崎修司にはよくわからない話である。
「リリス、魔界の過去の歴史って?」
「魔王様は四天王に封じられ力を解放すれば思い出すかもしれない。思い出さなくても、魔王様はかわらないから、あたしは気にしてないけど」
ミーシャが金縛りになった狐姫の隣で仰向けになり、手を握って目を閉じた。
神崎修司には二人が眠っているようにしか見えない。しかし、ミーシャは自分の記憶を狐姫にコピーして転送しているらしい。
ミーシャの魔王によって解放された力は、自分の体験や記憶をそのまま正確に他人に伝えることができる能力である。
人は見たり聞いたものを正確に思い出せない。見たものは映像として脳に送られているが、そこから必要な情報だけをピックアップして認識している。
ミーシャは古文書には欠落している過去の本当の歴史を記録している。ミーシャ自身が思い出せなくても、色や匂いなど映像のように他人に伝えられる。
ミーシャの前で、言った言わないで口喧嘩したら誰も勝てない。ミーシャの「記録」の能力で完全に確認できるからである。
リリスが協力すれば、その記憶を仮想現実として体験できてしまう。
狐姫は、夢の中で四天王の一人として過去の歴史を体験しているのである。
魔王には残念ながらミーシャの能力は無効である。ミーシャの能力を攻撃に使うと、相手は自分が誰なのかわからなくなる。ミーシャの中の「記録」の中で、赤ちゃんの記憶を自分だと思い込まされたら、たやすく幼児退行を起こしてしまう。
ミーシャとリリスが協力すると、それが可能であり、それを集団に行使すれば優秀な軍勢も烏合の衆となるのであった。
「思い出したかしら、狐姫ちゃん?」
リリスが囁くと、狐姫がうなずいた。
かつて魔王に戦いを挑み敗れた四大種族のリーダーたちは、魔王とリリスに永遠の忠誠を誓った。
魔王には四大種族の能力は無効だった。
そして、天界からの軍勢が魔界に現れて滅ぼそうとしたのを阻止したのだった。
ただし、魔王は女神に手を出して転生させられ、リリスは魔王を探索するために魔界から旅立つ。
魔界の四大種族は魔王とリリスが帰還するまでの、かりそめの支配者として魔界に君臨することになる。
過去ほどの大規模な天界からの大虐殺は行われなくなったが、今でもヴァルキリーが魔界の者に聖刻で命を奪う搾取は行われている。
それを帰還したリリスと異種族の魔王がヴァルキリーと天使を逆に手下にしたいきさつも、狐姫玉藻は知った。リリスがいきなり魔界の中央にある森を占拠した正体不明の敵ではなく、自分たちの主人だと狐姫は理解した。魔王と交われば本来の力が取り戻せる。

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