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世紀末を生きる女傭兵部隊
官能リレー小説 - 戦争

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世紀末を生きる女傭兵部隊 8

そしてガゴン!とくりぬいたアルマ鋼が男の近くに落ちた。

「ひぎぃいいいい!!!」

男はあまりの出来事に恐怖し椅子にしがみついた。
するとぽっかりと開いた穴から一人の女が降りてきた。

「どうもこんにちは、シティの皆さま。私は傭兵部隊ハーメルンの隊長を務めているモニカと申します」

にこやかな笑顔を見せながらペコリと頭を軽く下げるモニカ。だが男もオペレーター達も誰一人反撃せずに固まっていた。
それもそのはず。このトラックの装甲はシティの最先端技術で作られており、製造した会社も中に入れば100%安全と豪語していたのだ。それ故に誰も拳銃一つすら装備していなかったのだった。

「ば、馬鹿な………なんで…装甲が切れ…」
「あぁ、この刀ジャポネス製なのですよ。今まで切れなかった物はなかった程ですから」
「ジャ……ジャポネスだと!?あの幻のジャポネス製品がなんでお前らみたいな奴に!?」
「拾ったとお答えしましょうか。さて、ここからが本題ですが……あなた達、覚悟はできてるのでしょうね?」

笑みから氷のような眼差しに変わり彼女は殺気を放つ。それによりオペレーター達は隅に逃げてガタガタと震え、男にいたってはあまりの恐怖に失禁すらしていた。

「あぁ、それと外の連中はあてにしないほうがいいわよ。もう全滅してるし」
「は……?全……滅………?」

男がちらりとモニターを見ると残骸と化した装甲車とドローン兵、それと死体の山が出来上がっていた。
なお、パワーアーマー部隊は武器や弾丸を回収している最中だった。

「ま……待て!!待ってくれ!!私を助ければ好きなものをやろう!!金でも水でも食料でも!!そ、そうだ!!シティの市民権をやろう!!市民になればこんな汚いこともしなくていい!!好きなことができるしどんな望みもかなう!!だから私の命だけは……!!」

もはや逃げられぬと悟った男は命乞いをした。隅の方から女性達の罵倒が飛んだが男の耳には入ってこなかった。

「………一つ条件があるわ」
「な……何かね?」
「豚の真似をしなさい」
「そ……それだけでいいのかね?本当に?」
「やるの?やらないの?」
「はいぃいい!!ぶひ!ぶひひ!ぶひー!」

彼女の条件に男はあっさり食らいつき、必死に豚の真似をした。

「ぷぷっ!体型もマッチして本当に豚みたいね!」
「ぶひひー!ぶひ!ぶひ!ぶひん!」
「でも豚って確か家畜よねー?肥えた豚ってどうなるのかしら?」
「ぶひ?」

男が気づいた時には既に遅く、今まさに刀が振り下ろされようとしていた。

「豚は屠殺よー!」

ズバァっ!!

「ぶぎゃああっ!!!」

命乞いも虚しく男はあっさりと真っ二つにされてしまった。

「さてと、後は……」

血濡れになった顔を拭いながらモニカは隅に目をやる。既に戦意喪失した美人オペレーター達が涙と鼻水を流しながらガタガタと震えていた。

「お……お願いします……殺さないでくだ……さい…」
「やだ…!やだ……死にたくない」
「もうやだぁ……おうちに帰りたいよぉ」

無駄だとわかりつつも彼女らも必死に命乞いをする。しかしモニカは彼女らを冷めた目で見ていた。

「あらあら、都合がいいのね。私達を殺しに来たくせに。そんなんだと外の世界じゃ生き残れないわよ」

と、背面の扉が開きライカが入ってきた。

「モニカー、終わったぞー」
「ご苦労様ライカ。こいつら今日の戦利品」

モニカがオペレーター達を指差す。ライカは彼女達を見ると、ニヤリとし舌なめずりをする。

「へー、流石はシティの女。上物ばっかりだな」
「後はあなたに任せるわ。売り物になるようにしっかり調教してね。私は先に帰ってるわ」
「了解」

そして入れ替わりにモニカが出ていった。残ったライカは女性達を品定めしていた。

「あ……あの…これから私達………どうなるのですか……?」
「さあ…?どうなるかしらねぇ?まぁ命の保証はしてあげるわ………命の保証はね」

こうして戦いは終わり一つのシティの部隊が壊滅した。ただこの世界では当たり前でシティからすればライバルが一人ドジを踏んで減っただけであり、外の連中からすれば上質な装備等を手に入れられただけである。




遊園地の広場には彼女達の住むバラックが建てられている。ただしバラックといっても広さはあり水回りは勿論電気の整備もされており、雨漏りすらしない安心設計である。
戦いが終わったシオンは自室でシャワーを浴びて濡れた髪をドライヤーで乾かしていた。既に外は夜になっておりフクロウの鳴き声が聞こえる。

「あー、疲れたー」
「お疲れー」

シャワー室を出るとベッドが二つあり、その一つにリーシャが座っていた。

「それで?隊長はなんて言ってたの?」
「一週間後に町に換金しに行くって。今回は結構な稼ぎになるみたいよ」
「じゃあ新しいパワーアーマー用の武器とか仕入れてくれないかな?それか前世代の掘り出し物とか」
「それは今後の出費しだいかな?弾薬代も馬鹿にならないし」

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