ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 967
かなり飲んでいるよね?…
弥生さんは首筋まで赤く高揚している…
自然と視線はその下にいってしまう;…
襟ぐりのゆったりとしたワイルドなシャツ…
時折胸の谷間が見えてしまう;…
「さあ匠くんも飲んで…今日はどんなに酔っても気にする子はいないから大丈夫よ…」
「いやいや、そこまでは…」
勧められるワインを断れるわけがなく、一緒になって飲んでしまう。
母娘以外誰もいないとはいえ、朝椿ちゃんが来たら裸の僕がリビングで寝ていた、なんてことになったら…
…その後は何を話していたかはよく覚えていない。
気がついたらソファーで寝ていて窓から朝日が差し込んでいたのだ。
慌てて服を確認する;…
よかった…
ズボンもパンツもちゃんと着けたままだった…
まあそう度々素っ裸になっていたら、弥生さんと言えども人格疑われちゃいそうだもんね;…
「あらぁ起きた?…」
「あっ弥生さん…おはようございます;…」
服を脱がなかったからとは言え、何を話したかも覚えていないとやっぱり不安だ;…
「もう、朝ですか…」
「そうだね」
窓の外を見る。
ちょっと薄暗いか、それでも向こうの空から朝日が昇るのがわかる。
「すいません、結局寝ちゃいましたね」
「私もなのよ、あのまま」
「えっ?弥生さんもここで?」
「久しぶりの匠くんの腕枕だもの…スルーなんて出来る訳無いは…」
あっそうだったんだね;…
そう言われると、確かに腕が痺れています;
「なんだ;…そんな美味しいことしておいて、僕ったら全然覚えていないんですよね;;」
「あらぁそうなの?…それならもっと凄いこともしちゃえばよかったはぁ〜…」