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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 89

「ふふふ〜匠さんはソフィアがお気に入りなんですね〜」
…いかん、しばらくメイドさんに見惚れていて、香澄ちゃんが隣にいるのを忘れていた。
でもそれだけ、このソフィアちゃんは可愛いんです。

「しかしソフィアちゃん、日本語上手だね」
「ハイ!桜と杏に教えてもらいました!」
「へぇ〜…」
「ソフィアはここでメイドとして働きながら大学に通っているんです」
杏さんがいつの間にかやってきて、そう言う。

「じゃあ、留学生なんですか」
「そうですね」

そう言いながらソフィアちゃんの肩に手を置く杏さん…
ソフィアちゃんは白い頬を仄かに高揚させた。

…なんかこのお2人さん、西洋絵画を見るようですけど…
そういえば…桜ちゃんはじめ、舞ちゃん・雪ちゃん・純ちゃんも、香澄ちゃんとビアンの関係あるって言ってたよな…

…だとしたら、杏さんやソフィアちゃんも?
思わず頭の中で妄想してしまいそうになる。

「では、中をご案内いたします」
杏さんがそう言い、お屋敷の中に入る。
杏さんが先導し、香澄ちゃんと僕、さらに後ろを桜ちゃんたちメイド隊が続く。

「今日はお父様はここにいるんですか?」
僕が尋ねると、杏さんが
「ご主人はゴルフに出かけてらっしゃいますけど、夕方にはお戻りになると思います」
と言う。

夕方か…それなら暫くはのんびり出来るんだな…
僕はホッと胸を撫で下ろす。
いくら桜ちゃんからいい人だと聞いていたとはいえ、流石に娘がいきなり連れて来た訳も分からぬ男に、いい顔をする父親などいないと思えた…
現にあんなに温厚な家の親父さえ、梓の彼氏である啓くんに対して、自分から進んで話しはしていかったのだから…

「こちらへどうぞ」
杏さんに通されたのは、ドアの前に『客間』と書かれたプレートの部屋。
客間とは言うものの、一見リビングと思うくらいに広い。
さすが、一流企業の主は違うな。

「匠さん、コーヒーと紅茶、どちらがよいですか?」
桜ちゃんが尋ねる。
「うーん…コーヒーかな」
「私は紅茶でお願ぁい♪」
「畏まりました」
香澄ちゃんも自分のリクエストを言ったところで、桜ちゃんが足早に室内を後にする。

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