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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 569

「まあ…その考えもあるといえば…」
可能性はいろいろありすぎて考えるほどわからなくなる。

「…ところで、エリカちゃんはさ」
いったん話を切り替えようと思った。
「エリカちゃんは、鈴田家のメイドとして働いていたんだよね?」
「え、ええ…」

「まさか、こんな子供の頃から?…」
僕はあのフォトフレームを手に取った。

「まさかですよ。こんな子供を働かせる程、鈴田の家は横暴では無いですよぉ」

それゃあそうだよね;…
それにこのエリカちゃんの着ている服といい、どっかのお嬢様って感じだもんな…

「家は代々鈴田家に仕える家系でした。私の父も、母も、その前の代も…それが当然といった風で、私も一定の年齢になったらそうなるはずでした」
「はず…?」
「私も人伝にしか聞いていませんので信憑性は定かではありません…」

「何があったの?」
「鈴田巧さんの教育や私生活のあり方を巡って、お母様と私の両親が言い争うになったのだと…」

「お母様って美恵子さんのこと?…」
「匠さんはご存知だったんですね…」
「知っていると言っても、まだ会ったことは無いんだけどね…」

「素敵な方ですよ…私の憧れの存在なんです…」
「その素敵な美恵子さんとご両親が、なんでまた言い争うようになったんだ?…」

「原因は宗次郎様…巧さんのお爺様が原因だとか…」

ああ…美恵子さんとその父、宗次郎さんは会社の経営権を争うことをやっていたくらいだから、仲は相当悪かっただろうけど…

「宗次郎さんがどうしたの?」
「宗次郎様がそこに口を挟んでさらに悪化させて…関係がますます悪くなったんです」

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