ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 537
「もう、そこまでしたって、何も出ませんからね?」
「ふふっ…わかってますよ」
澪さんは名残惜しそうに、丁寧に僕のを拭いてくれる。
その姿は子供っぽいけど、愛らしかった。
身体を拭き終え、服を着る。
「また、してくれますよね…」
「澪さんがその気なら、いつでも…」
「やだぁ〜それって私ばっかりがヤリたがってるみたいじゃない?…」
「あ、すみません;…僕だってお願いしますよ;…」
澪さんが広げてくれたあのパンツに脚を通す…
「いいですよ別に…匠さんがその気にならなくても、私がヤリたくなったら襲っちゃいますから…」
澪さんはニッコリと笑い、パンツに出来た僕のモッコリを爪で弾いた。
「できれば2人きりの時にお願いしますね」
「それはわかってますよ」
…まさか、僕も、澪さんもお互いに虜になっちゃうなんて思いもしなかったなぁ…身体の相性というのは恐ろしいものだ。
澪さんとは別れ、用意された寝室に向かう。
長い廊下を歩きながら、鈴田巧の情報をあまり聞き出せなかったことを後悔する。
分かったことといえば、陰毛がなくて、ズル剥けってことぐらいだもんね…
まあ普通は分かる訳も無い箇所の話しだから、貴重といえば貴重な情報ではあるけどね
それにしても鈴田美恵子は、どうして愛する息子の陰毛を永久脱毛なんてしたんだろう?…
もし僕がそんなことされたら、恥ずかしくて女の人と寝ることなんて出来なくなりそうだよな…
…まあ僕がそうならなかっただけいいと思った方が良いのだろう。
澪さんとは明日も会えるだろうしそのときまた聞いてみようかな。
…身体の関係はほどほどにしておきたいなぁ。
数分かけて部屋に着いた。
扉の前に何やら紙が貼られていたので読んでみる。
『匠さんへ
私は先に寝るので、遠慮なくお過ごしください
香澄 』