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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 474

「歳は?…」
いくら容姿が似ていたって、同じ歳ってことは無いよな?

「それが柏原さんと同じ28歳…」
「えっ?!…そうなんですか?…」
「柏原さん、誕生日は?…」
「あ、はい…8月5日ですけど…」

その日を聞いて、三枝さんは目を見開き、固まった…

「まったく同じです…」
「えっ?」
「彼の誕生日も柏原さんと一緒なんです…偶然とは思えませんよ…」

それは僕だって同じだ。
双子のような外見で、誕生日も同じ、そんな人物がいたら…

思わず、和彦さんとあの女社長の関係を疑ってしまう…

「何か心当たりがあるんですか?…」
三枝さんは僕の顔を見ながら、頭を傾けた。

「いえ、そんな訳は無いとは思うんですけど…」
和彦さんに限って、そんなことは無いと信じたかった…

「そうですね…もし柏原さんが双子でしたら、それを一番知っ
ているのは、お母様ですものね…」

「お袋?…」
「え、ええ…、子供を産むのは母親以外にありませんでしょ?…」

「は、はあ…そりゃそうですけど…」
お袋が?そんなことは聞いたことがない。
父親が和彦さんだというのはつい最近知ったこと。
しかし、僕は今まで男の兄弟を知らずに育ってきた。

…まだ何か、隠されていることがあるのだろうか?

三枝さんに見送られ、スズタコーポレーションのあるビルを後にする。

仕事はうまくいった。でも、それ以上に何かを引きずっていた。

社に戻ると、夏子さん一人、僕の帰りを待っていてくれた。 

「凄いじゃない!いい感じだったなんて!…」
「あ、まあ…でも前向きに考えてくれるってだけで、まだ分かりませんから…」
「これからが本当の勝負って訳ね…鈴田美恵子は一筋縄ではいかないものね…」
「夏子さん、スズタコーポレーションの社長を知っているんですか?…」

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