PiPi's World 投稿小説

ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

の最初へ
 471
 473
の最後へ

ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 473

「ごめんなさい…こんな場で私情を挟むような真似をして…」
「いや、構わないですよ…つらい思いをさせてしまったのなら」
「いえ、柏原さんは悪くないですから」

三枝さんは僕から離れ、服を着るよう促した。
その後は真面目な商談が進み、三枝さんからは前向きなお話をもらうことができた。

それにしても僕にそっくりな男って誰なんだ?…
契約はさておき、僕はそっちの方が気になってしまう…

ロビーに出ると、エントランスからやって来た女性に三枝さんは深々と頭を垂れ、吊られて僕もお辞儀をした…

「誰です?…あの女性…」
「あ、ごめんなさい…うちの社長…鈴田美恵子よ…」

「えっ?社長?」
見た目かなり若そうだった。ゆかりさんや夏子さんくらいだろうか。

「はい、先代から引き継がれまして。何しろ鈴田家はあの人お一人しかいませんので…」
一人娘なんですね…気苦労が多そうな感じがするな。
それでもやり手な感じは見て取れたけれども。

「社長さんは、ご結婚とかはされているんです?」
あまり聞くようなことではなさそうだが、気になった。

「いえ、仕事一筋でいらっしゃったようです…」
「それでは、後を継ぐ人もいないんですね…」

「いえ実は…私が付き合っていた男の人っていうのは、社長のご親戚…子供の時に養子縁組して、鈴田家に入った人だったんです…」

「その人が次期社長に?…えっと、それってさっき言ってた…僕とそっくりな元カレさんのことですよね?…」

「え、ええ…」
「ごめん、聞くべきじゃなかったかな」
「いえ、その、私が、お付き合いしていた彼が、その養子にして次期社長だと言われています…あくまで現時点での話ですが」

「そんなに似てるの?」
「ええ…他人とは思えないです…」

SNSでこの小説を紹介

年下の他のリレー小説

こちらから小説を探す