ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 351
「約束ですよ…じゃないとまた職が無くなるかもしれませんからね!…」
「きょあ〜責任重大!…匠くんとのエッチは命懸けだぁ〜」
…何もそこまで言ってませんけど;
「分かったは口が裂けても誰にも言わない…だから私を一人にしないで…」
えっ?…何なんですかいきなりに真剣になっちゃって;…
「いえ、誰もひとりにしませんって…」
「ホントに?」
「ええ、ホントですって」
「絶対だよ?」
…いったいどうしたんですか、そんなに改まって。
「よかったぁ♪あ、シャワー浴びようっと」
遥さんがゆっくりと起き上がり、パタパタと歩いていった。
水滴が叩く音が聞こえ初めた時、ピンポ〜ンとベルが鳴る…
「遥さん〜誰か来たみたいですよぉ〜」
僕は浴室に向かいデカイ声を出す。
「宅急便だと思う〜悪いけど出てくれる〜」
まあ仕方ない…
僕はインターホンの受話器を上げた…
「はい…」
恐る恐る話しかけてみる。
「え、えっ…男の人?」
インターホンの向こうで驚く若い女の子の声。
「え?」
驚いたのは僕の方もだった。
「あの…岩田さんの…」
「ええ…そうですけど」
…あれ、どこかで聞いたことのある声のような。
とりあえずエントランスホールの施錠は解除し、僕は慌てて遥さんの元に…
「大変っすよ!なんか女の人が来ちゃいました!」
水滴を纏う遥さんは人魚のように美しく、僕は見惚れてしまう…
「えっ、そうなの?…誰だか分からないけど、準備が出来るまで下で待たせときましょう。」
「あ、;…一階の鍵…開けちゃいました;…」