ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 319
まあこの子たちには、酔った勢いでの失態で、オールヌードを見られちまってる訳だし;…
パンツの営業職に着くぐらいで、今更恥ずかしがることも無いのかもしれないけどな…
「でもですけど…男の人のそんなに売れるもんなんですか?…」
「ああ、僕も初めはそう思ったんだ…けど最近の小洒落な男たちは、結構パンツに気を使うらしいんだ…」
「なるほど!匠さんもオシャレボーイの仲間入りですね!」
「どうしてそうなるかな」
笑顔で親指をグッと立てるソフィアちゃん。
…僕には程遠い言葉だと思います、はい。
3人をリビングに招く。
「コーヒー?紅茶?」
「あ、手伝いましょうか」
「いやいや、君たちはここではお客さんなんだから」
ついて来ようとした舞ちゃんを制して僕はキッチンへ向かう。
思いもよらない三人もの訪問者に…やれやれ、とため息を着いてしまう…
桜ちゃんの言い付けか?…それとも香澄ちゃんに頼まれたのかな?…
まあ、どちらにしても僕のことを心配して寄越したんだろうけどな…
こんなことなら、伊藤さん家に行った時にちょっとぐらい顔を出せばよかったよな…
「ごめんね、久しくあっちに行く機会もなくて」
そう言いながら、3人に飲み物を差し出す。
「いえいえ、匠さんには匠さんのご事情がございますから」
萌ちゃんがニコッと笑って言う。
「それに、純さんが辞めたこともご報告しないといけないと思い…」
舞ちゃんが視線を落とす。
やっぱり、純ちゃんはこの子たちにはいいお姉さんだったのかな。
「そうかぁ、純ちゃん辞めちゃうのかー」
僕は白々しく知らなかった素振りをつくる。
「ええ、大手出版社からのデビューが決まって、漫画家さんになるんですよぉ〜」
あ、そんな立派な所からのデビューだなんて聞いていなかったな‥
「すごいなぁー流石純ちゃんだよな〜」
目蓋に悶える純ちゃんの淫らな姿が浮かび、僕の頬は自然と火照りをみせる。