ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 315
まあ仕事柄、これを使う機会も無いとは限らないし…
と思いつつも、これを穿かねばならないことが無いことを願わずにはいられない…
「おっ?…」
そんな中でクローゼットの奥にしまわれた、茶封筒を発見する。
こんなとこに隠してあったのか〜
昔懐かしの、匠のコレクションだった…
いやいや、懐かしい。
高校時代のモノだから、もう十年ぐらい経つのか。
茶封筒から中身を取り出す。
当時悪友と一緒に集めていた代物だ。
「…このグラビアアイドル、今何やってるんだろうね」
水着姿の美女、美少女のカードを眺めながら、物思いに耽る。
まあ随分とお世話になったもんなぁ。
カピカピになって貼り付いてしまったカードたち…
こんなに大人しいモンをオカズにして、あの頃の僕はやっていたなんて、可笑しくもなる。
今の高校生たちだったら、携帯片手に即座に画像検索なんだろうか?
啓くんに聞いてみるか?…などと思ってしまう。
…ま、いいか。
カードを封筒の中に戻し、再びクローゼットの奥へ隠すように入れ直した。
スーツ一式やパンツも全部しまって作業完了。
その勢いでベッドに寝転んだ。
…さあ、仕事に就くまでの間にあとは何をしておくべきか。
天井に貼ったままのポスターをぼんやり眺めて考えた。
昔のグラドルはこうやって僕に、いつも微笑んでくれている…
それなのに僕ときたら、オッパイばかりに目をやって君を汚していたんだよな…;
弥生さんと関係を持つ前の…童貞だった頃が懐かしく蘇る…
君は僕のこのベッドでの出来事を、全部見てきたんだよな…