ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 310
「匠さぁん…」
純ちゃんが僕を見て、切なそうな顔をする。
「その調子」
徐々に解けていく体の緊張。
純ちゃんは両手を僕の背中に回し、僕が入って来やすいように腰をせり出した。
「このまま…する?それとも、浅瀬でする?」
純ちゃんがそう尋ねた。
慣れてはいない深水よりも、浅瀬の方がやりやすいのは分かっていた…
それでも水の中での侵入に、興味が沸いてくる…
今まで水中とはいえば浴槽があるだけで、こんな中での行為に好奇心が疼いた…
僕は純ちゃんに悪いと思いつつも、宛がわれた入口に、先端を入れ込んだ…
「あ…んんんんんっ!!ぐっ、んんんーっ!!」
挿入の瞬間、純ちゃんが顔をしかめる。
「…んんん、はああ…っく、はああ…」
背中の両手が、さっきよりも強く僕を抱きしめる。
「大丈夫…?」
「…ひ…あ、はい…」
純ちゃんが、無理したように笑顔を見せた。
水を含んでいるとはいえ、やはりソコはきつかった…
その狭過ぎる締め付けが、僕をゆっくりと飲み込んでいく…
「む、無理すんな…痛かったら言えよ……」
そう言いながら、この堪らない快感を、今更止めることなど出来ない…と、もう一人の自分が心中で囁く…
「ん、ふぅ、あっ、はぁあ…」
純ちゃんが掴む手が、僕の背中に爪を食い込ませる。
痛みを感じるが、それよりも感じたいことが今はある。
「んんっ、あん、あ、う、あああ!!!!!」
純ちゃんが声を上げる。
痛みを抑えるために、僕は純ちゃんの唇を求めた。