ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 1094
やっぱり風呂上がりにはコーヒー牛乳だよな…
僕は片手を腰にやり、ごくごくと喉を鳴らし一気に流し込む。
ふぁ〜あぁ〜極楽極楽…分かってらっしゃる…
やっぱ和彦さんの指示でコーヒー牛乳なのかな?
中にはフルーツ牛乳派もいるけど、僕はコーヒー牛乳派だもんね…
服を着なおしすっきりした気分で大浴場を出た。
自分の部屋に戻る。
「ただいま…」
シーンと静まり返る部屋はオレンジの豆電球だけで薄暗かった。
香澄と娘2人は隣の寝室ですやすや眠っているのだろう。
リビングの明かりをつけ、僕はスーツを脱ぎ、壁に掛ける。
続けて2日間も替えていないパンツも脱ぐ…
これで男性用下着を売っているんだから、こんなことがゆかりさんや夏子さんに知られたら、大目玉を食らいそうだよな;…
ちょっと臭いそうなそれに鼻を寄せ、小鼻をクンクンと動かしてみる…
さすがに言葉にしにくいにおいがする。
パンツを含め下着類はまとめて浴室隣の洗濯機に放り込み、丸洗いする。
こうすればなんとかなるだろう。
「匠さん…」
「ああっ、香澄、起こしちゃった?ごめん…」
「いえ、毎日お仕事、ホントにお疲れ様です」
2日ぶりに会うのに素っ裸なのはちょっと情けない;…
僕は何気な素振りで脱衣場に掛けてあるバスタオルを腰に巻く…
「お風呂ですかぁ?…湯槽にお湯溜めましょうか?…」
「あっいや、シャワーでいいから…」
今まで大浴場に行っていたことを言いそびれてしまう;…