声のお仕事なんですが。 11
「雰囲気、ですか」
「凛子さんは名前の通り、凛とした雰囲気があるじゃないですか…曜子もまさにその通りでした」
「私には…あるんでしょうか」
今までは長らく干物だったんですが。
「僕にとっては、とても魅力的な女性です」
信行さんの両手が、私を背後から優しく包み込む。
そしてそのまま、胸を揉み、吐息が耳に吹きかかる。
ゾクッとしたものが全身に駆け抜ける…
こんな感覚いつぶりだろう…
凜子は首をすくね身体を強張らせる…
「楽にしてください…ゆっくりと進めて行きましょう…」
私が久しぶりなことをすっかりとお見通しなのだろう…信行さんは優しく耳元で囁く…
曜子さんから告げられた印象と違う。
信行さんは自分本意でガツガツ激しいのを好むタイプだと…いや、相手によって変えられるのだろうか。
それなら曜子さんにも同じようにしてもらいたい…私はそう思いながら身を任せた。
すっ、と指が背中から下腹部のあたりに触れる。
片手が胸に、もう片方は股に。
「んはっ」
ソフトな指使いが気持ちよく、声を押さえられない。
「そう、身体の力を抜いて…楽にして…」
耳元でそう囁きながら、信行さんは私の耳たぶを甘く噛む…
「あぁ…素敵ぃ…」
甘い快感が沸き上がり、それが愛液となって溢れかえる…
「凜子さんは感じやすい身体をしているんだね…、そういうところも曜子に似ているよ…」
「ああ…んんっ、はあんっ」
信行さんの指は優しく、それでいて私の敏感なスポットを見事に当てて刺激する。
「凛子さんの可愛い声を、もっと聞かせて欲しい…」
「んっ、は、あ、あんっ!ああんっ!」
信行さんの指先が私の割れ目を撫り、ぐちゅっ、という愛液の滴るのと同時に卑猥な音まで奏でる…