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爛れる月面
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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3.広がる沙漠-20

 徹の両肩に手を掛けて身を起こした。徹は快楽に負けじと必死に目を開いて、顕になった恋人の胸乳――、というより、愛しくて狂いそうなその肢体の全てを恍惚として見上げて、今度は幾度の透明液の噴出を紅美子の体に飛ばした。
「……徹のモノになってあげるね。……結婚したら」
 車中の会話を思い出してはいけない。そう思念して徹の視線を一身に浴びて更にショーツを濡らし、彼の視線がもっと強まるよう願った。
「ほ、ほんとっ?」
 徹のモノではない、と繰り返してきた紅美子が、結婚を契機に徹の物になる許しを与えたのを聞いて、徹はもう紅美子が舐め取れないほどにはらはらと涙を流し始めた。
「うん、いいよ。ずっと徹だけのモノになる……」
 危なかった。徹の涙につられて自分も涙腺が緩みそうになって、一瞬喉を詰まらせる。「ヤラしくなってもいいでしょ?」
「うん……。クミちゃんの全てを愛してる」
「そんなこと、真顔で言ってくれる徹が大好きだよ」紅美子は微笑んで、「もう、ガマンできない?」
 紅美子は男茎の拳を動かし、ニッチュッと音を立てて扱くと、徹の歯が鳴った。
「う、うんっ……、も、もう、……だ、出したいっ……、お願いっ、クミちゃん……」
「今日、コレで終っちゃわないよね?」
「まだ、いっぱいっ……出したいよ……」
「……徹もヤラしい。……あのね、私だけで、ヤラしくならないと許さないから。この前栃木に行った時は、エッチな動画くらいなら見ていいかなーって思ったけど……、やっぱり許さない。私以外じゃ、絶対だめ。わかった?」
「うん……。クミちゃんだけっ……クミちゃんだけだよっ」
 憑かれたように徹は何度も頷いた。
「ホント? 絶対だよ?」
「あぁんっ……、約束するっ」
 強く亀頭を握り締めると、また透明の汁が噴出した。女のような声を上げて身悶える徹が朦朧となって、
「ク、クミちゃんも……、ヤラしいクミちゃんは、俺だけのものじゃなきゃ、イヤだぁっ……」
 そう譫言のようにこぼしたの聞いて、紅美子は胸に穴が開いて、そこを通った風が傷口へ吹き込んでくるような痛みを感じた。同時に、己が身を罪悪感が細い針金で強く結んできて、何故だか分からない快楽が全身を駆け巡った。
 ――罪は贖わなければならない。
 紅美子は徹の足元に膝をつくと、根元を握り、もう一方の手で陰嚢を手に包んだ。徹の先端からトロトロと垂れ落ちる粘液を陰嚢のシワ一つ一つに塗りこんでいくように揉み込んでいく。
「出していいよ……」
「ああっ……、だ、だめだよぉ……」
 徹は息が男茎にかかって、紅美子の美貌との距離を感じ、「クミちゃんを汚しちゃう」
「そんなこといってるくせに、もういっぱい、透き通ったの私のお腹にかけてるじゃん」紅美子は笑ってから、「顔に……。……顔に、出したくない?」
 高鳴る鼓動に一息では言えなかった。それを聞いた徹は、
「そ、そんなっ、ことっ、……ク、クミちゃんにさせられないっ……」
 誘惑と自制の格闘に苦悶した表情を浮かべて切ない声を上げた。
「私の顔に、してみたくない? エロ動画とかじゃ普通にしてるんでしょ?」
「し、知らないよっ、そんなこと」
「ウソ。私でも知ってるんだもん。見たこと無くても、知ってるはずだよ? ……ね、私の顔じゃやだ?」
「ど、どうしたの、クミちゃんっ……。そんな……」
「言って、徹。したい? やだ?」
 奇妙な溜息を漏らし、咽せて軽く咳き込んだあと、徹は小さな声で言った。
「し、したい……」
「したい? ……私の顔に出して、自分だけのものにしたい?」
「う、うんっ……」
「……うん。だから、いいよって言ってるの」
「ク、クミちゃん、いいの……?」
 紅美子は徹の亀頭を握り、自分の方へ引き倒した。透明汁が照明に光る亀頭を正面から見た。小さな穴がまっすぐ自分を向いている。
「徹の、かけて……」
 鼓動を高鳴らせて言った途端に、額をピシャッと熱い噴射が叩いた。顔に受けた瞬間、高い喘ぎを鼻から漏らした紅美子の顔に、徹は発狂したような声を上げて、脈動の度に紅美子の顔へ欲情を飛び散らせていた。あの男にもまだ捧げていない顔を徹に与え、罪を洗い流す思いで三週間分の恋焦がれる思いが詰まった彼の体液を浴びていた。鼻筋から口元へ、徹が撒き散らした熱く濃い精液がゆっくりと伝わり落ちていく。
「はっ……、ぁぁ……、ご、ごめん……。クミちゃん、こんな……、汚して……、ごめんね……」
 徹は射精直後の敏感な男茎をまだ脈打たせて頻りに謝る。
「いっぱい出た。目に入りそう」
 微笑みながら額から垂れ落ちて瞼に届きそうになっている雫を指で拭い、徹の男茎の中でも一際敏感なことを知っている裏側の凹みに垂らすと、親指で優しくちょんちょんと突ついた。それだけなのに、射精直後の男茎にもたらされる恋人の感触に、徹はズルズルと壁に背を擦って尻もちをついた。


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