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爛れる月面
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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2.湿りの海-11

 と言われると、紅美子はそこへ視線を戻さないではいられなかった。自分が犯されている様子をまざまざと見せつけられているのに、何故か紅美子は性感を更に刺激されて全身を痺れさせていた。その証拠に、自分自身の目の前で、男茎に割られた果肉が幹を搾ろうと、無意識のうちに力が入っているのが見えた。
「……あとでシーツを見てみろ。さっきから何度もオシッコの穴から潮を飛ばしていたぞ」
「う、うそよっ……」
 Gスポットを刺激されて、その傍を通る尿道に痛心地よい感覚が突き抜けていた。だがこれまでのセックスで体がそんな淫貪な反応を示してことなどなかった。井上が髭を曲げ、紅美子の目の前で真上から突き刺すように男茎を出し入れし始める。更には片手を紅美子の下腹に遣って、扉を開くと敏感に勃起しているクリトリスをクルクルと撫でてきた。
「ああっ、あ……」
 目の前に拡がる光景と、苦しい体勢なのに体に巻き起こる悦楽に、井上の男茎が奥まで埋められ、亀頭がGスポットを押し上げる度に声を漏らし、指でされていたときと同じく下腹部に甘い痛みが渦巻いていく。
 ――不意に井上が男茎を引き抜き、クリトリスから手を離した瞬間、頬に生温かい飛沫がうちつけられるのを感じた。井上の圧迫が去った瞬間、充填されていた潮が吹き出して、屈した体位のせいで自分に降りかかってきたのだ。
「いやあっ!」
 声を上げたが、他ならない自分の漏らした体液だった。中指が差し入れられGスポットへ押し付けられると、再びピュッ……、ピュッ……と、ヘアの間から飛び散る潮がロングTシャツを汚していく。
「やあっ……、や、やめ……」
 指を引き抜かれると、抱きかかえられ、脚をM字に開いたまま身を起こされた。確かに自分がお尻をついていた周囲のシーツは広く濡れて色濃いシミを広げていた。
「それを着て帰るんだったな」
 と言って正面から井上が潮が飛び散った染みが斑点を作るTシャツをめくり上げ、白いブラに包まれた形の良いバストを露わにする。背中に手を回されホックを外されると、Tシャツとともに一気に上半身から引き剥がされた。後ろ手をつき、背を反らすようにベッドに座る紅美子の裸体を暫く鑑賞してくる。その視線を浴びて、紅美子は肌の上にゾクゾクと這いまわるような感覚を幾条にも走らせていた。
「スゴい体だ」
 井上もブリーフを引き下ろし、膝を片足ずつ立ててぬきとったあと、アンダーシャツを脱ぎ捨てる。引き締まった裸体の中心で、男茎が力強く屹立していた。
「……余計なことをした。早くもう一度繋がろう」
 井上は紅美子の麗しく括れた腰を自分の方に引き寄せてくる。紅美子は最早脚は井上に向かって大きく開いたまま、ヒップをズラして、その中心を井上に向かって近づけていっていた。根元を持って倒した井上の亀頭が紅美子の入口にあてがわれてくる。腰にそえられていた井上の手が、腰を掴みにかかると、
(また……、入ってくる)
 という期待感どおりに、男茎はズブズブと音を立てるがごとく中に入ってきて、後ろ手を付いたまま紅美子は天井を仰いだ。奥まで深く繋がると、井上が紅美子の体を抱き寄せる。いざなわれるままに紅美子は井上の首に手を回した。井上が力を入れて紅美子の体を上下させようとしてくると、紅美子は膝を付いて井上を跨いだままこれに応じ、男茎が内部を擦ってくる感覚に雫を一気に噴きこぼしていた。 「あまり上手くないな。騎乗位は得意なはずだろ?」
 背を抱かれて指を這わせながら井上が見上げてくる。紅美子が最も多く経験している体位を簡単に見破られ、それが稚拙だと評された侮辱に反論しようとするも、
「な、なによ……」
 と言うことしかできなかった。井上は紅美子を上下させながら真下で腰をくねらせて男茎が擦る角度を巧妙に変えてくる。知らなかった圧迫を下腹部に受けて紅美子はまた爪を井上にめり込ませてしまった。
「……君とセックスしてるとキズだらけになる」
 井上は紅美子の体から両手を外したが、井上に導かれなくとも紅美子は膝を使って体を上下させ続けていた。また絶頂が近まってきている。井上が首に回されていた紅美子の腕を外し、両手を下に引っ張るように固定すると、
「もうちょっと早くしてみろ」
 と言って、真下からの打突の速度を上げてきた。
「んんっ……」
「気に入ったか? 君が感じるときのオマンコの動きはスゴイな」
「い、言うなっ……」
「彼氏とのときは、ここまでならないだろ? 彼氏はこんなふうに動いてくれないだろうからね」
「……や、やめてっ!」
 脳裏に浮かび上がってくる顔。会社を出る時から絶対に、意図的に思い浮かべるのを封じてきた。そしてこの数分? いやもっと長い時間、淫楽に負けて本当に忘れてしまっていた徹の存在が、井上の言葉で頭の中に流れ込んでくる。瞼を固く閉じ、首を振る。だが頭の中に自分を誠実に愛してくれる徹の笑顔が浮かび、そして自分の噴き出す邪淫の雫によって穢されていく。
「君の好きな騎乗位でイッたらいい」
「いや……、やだっ……」
「徹くん以外のチンポでね」
「い、言うなっ……、やめて……」
 だが、絶頂へ向かう律動が止まらなかった。必死に徹の存在を打ち消そうとする中、二の腕が引かれていたのが弱まり、手首を掴まれる。


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