法悦曼荼羅華-4
部屋に入るなり、奈々枝は崩れるように横になったが、喘ぎながらも動きは素早かった。求めるもの、するべきことは体がわかっている。
パジャマを脱ぎ、やはり上下とも何も着けていない。豊かな量感の肉体が揺れた。
（おお…奈々枝…）
俺も全裸になり、奈々枝を跨いで血管が巻き付いたペニスを見せつけた。
「ああ、すごい…やっぱりあなたとあたしは…あうっ…」
乳房を揉み上げて奈々枝がのけ反る。膨らみは掌から溢れ、柔らかい肉に指が沈む。
恍惚の中で奈々枝は一物を掴んだ。
「あなたのモノ…夢で見たそのまま…」
（まだ言ってる…）
膝をすすめてペニスを近づけ、無言の催促をした。
「ああ、これ、前世のあなた…恥ずかしい…」
言いながら想いは裏腹で口を開けながら頭を起こしてくる。反り立っているので押し下げても口に入らない。四つん這いになって、
「うぐ…」
ぱっくり咥えられた。
仰向けで上から差し込んでいるので抜き差しはできない。舌だけがゆっくり動く。味わっているような舐め方である。
「ああ…」
思わず声が洩れてしまう。快感がちりちりと広がっていく。絶妙な加減である。
少しずつ横になっていくと奈々枝も咥えたまま体勢を移動して、今度は俺が下になった。
「うう…」
呻いたのは俺だ。舌の当たり具合が変わったこともさることながら、奈々枝の髪がふわりと下腹部にかかって、えもいわれぬ心地よさである。
実に丹念に舐めている。溝に沿ってなぞったかと思うと裏筋をちろちろと掃き、袋を含むと吸引しながら玉ころがしをする。そして幹に頬を擦り寄せた。
「ああ、いい形…」
「奥さん、二人でしたい…」
奈々枝は濡れた唇を弛めてペニスを軸に体を回してきた。すぐに長針と短針が重なった。顔を跨ぐ時、陰門がねちっと音を立てた。
熟れに熟れた女陰の真っ赤な粘膜。こねられて白濁した多量の蜜が、新たに絞り出される淫水と合流して溢れている。
生々しい臭い。舌を伸ばすと奈々枝の方から尻を沈めてきた。
「あっあっ」
触れたとたん反射的に逃げかけたのはよほどの刺激だったのだろう。すぐにぬるっと押しつけてきた。
「うむう…」
舐め上げ、淫水を掻き出す。
「ああっ、いいっ、そこ、いいっ」
くねくねと腰を捻るのは舌の動きを追いかけているようだ。奈々枝は高ぶりに合わせてペニスを高速で扱き始めた。
「もう！もう！」
よほど満たされない日々が続いていたものか、一心に昇って、
「もうだめ！もうだめ！」
何度口走っただろう。さすがに階下が気になったがどうしようもなかった。
ペニスを握った手にはさらに力が加わり、これでもかと扱いてくる。
「くっ、くっくっ」
笑いを堪えるみたいな声がして、それが奈々枝のアクメであった。全身が反り、硬直の後、小刻みに痙攣した。
俺も余裕はない。奈々枝をひっくり返すと埋め込み、まっしぐらに打ちつけた。