投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

蛇に睨まれた蛙
【フェチ/マニア 官能小説】

蛇に睨まれた蛙の最初へ 蛇に睨まれた蛙 7 蛇に睨まれた蛙 9 蛇に睨まれた蛙の最後へ

エクスタシー-3

18時30分…
俺が事務所で独り待機していると、扉がカチリと開いた。

黒いヒールにベージュのスーツを纏った聡美が入ってきた。
彼女は「失礼します」と一瞥し軽やかな足どりでデスクまで歩いてくる。昨日のことなど忘れているようだった。
うっ、こないだのエクスタシーが甦る。あの臭いだ。俺の心臓が暴れだす。股間が膨れ上がる。

しかも聡美は俺の右側まで寄ってくる。それから上半身を折って胸元のVゾーンを俺の鼻に近づけて資料を置く。臭いが更にきつくなる。我慢するのが精一杯だ。
聡美は舌足らずにも簡単な説明をする。何てこった。声もまたカワイイじゃないか。俺は聡美から臭いと声のダブルフェチ攻撃を受け続けていたのだ。

そして「…となります」と彼女は一通りの説明を終えた時、俺の頭ん中は既にカオス状態にあった。こうなったら内容なんかどこ吹く風だ。
「ごめんなさい、あたし説明が下手で…」と聡美は今にも泣きそうだった。おいおい、これはマズいんじゃないのか?
何でもいい、ここで何か言い訳を考えんといかん。
「お、俺が悪いんだよ。じ、実はちょっと疲れていててね。で、聡美さんが来てくれたただろ。で、は、張り詰めていたものが緩くなったというか(てか、俺は何を言ってるんだ)」
とにかく場所を変えることにした。

近くの喫茶店にて…

二人は向かい合わせに座っている。
「あたし、この仕事向いてないのかなと時々思うのです」と口を開く聡美。どうしてそう思うのかねえ。
「だって、いつも迷惑かけているし」
この世に迷惑かけてない人間がいたら教えてほしいものだ。
まあ、聞くだけ聞いてやろう。で、俺の目線は聡美のVゾーンに釘付けだ。

聡美もある程度喋って胸の支えが取れたのか気持ちが軽くなったようだ。
「ごめんなさい、あたしばっかり喋ってしまって」
いやいや、いいんですとも聡美さん。オラはあんたを見てるだけで十分でおますんや。
「何か不思議ですよね、龍一さんが側に居たら落ち着くというか」と聡美がいう。
ホンマかいな。興奮するやないか。はふぅはふぅ。
「あっ、やだぁ。変なこと言ってごめんなさい」
やだぁって…そんなことまで言われたら。あぁ、いかん。我を失いそうだ。
と、どうにかこうにか俺はそんな気持ちを噛み殺して聡美に言った。
「まあ、俺みたいなんでいいのなら、いつでも。年中無休だしな」
「えぇ、本当ですか。じゃあ、連絡先交換しませんか」
マジかよ、おい。
こんなトントン拍子に話が進んでもいいのか。
なぁんて知ったことじゃねえや。

かくして俺達は、携帯番号とそのメアドを交換するまでに至った。夢じゃねえよなぁ。


蛇に睨まれた蛙の最初へ 蛇に睨まれた蛙 7 蛇に睨まれた蛙 9 蛇に睨まれた蛙の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前