【タイトル】純粋花嫁の無垢な誘惑 〜幼馴染のキケンな激愛〜
【出版社】夢中文庫
【作者】マイマイ
【表紙イラスト】雪乃つきみ
【あらすじ】
嫌われたくない、叱られたくない――甘やかされて天真爛漫に育った鈴原由希は、我慢するの
が大嫌い。
ワガママな由希の将来を心配した両親から、隣に住む鷹野和真との結婚を薦められ、とんとん拍子で結婚が決まった。
優しい和真は大企業の研究職、忙しくて結婚式の準備が一切出来ない。
一人で準備をするのが嫌な由希は、和真の弟竜真に全部手伝わせる。
文句を言いながらも手助けをしてくれる竜真だったが、ある夜、由希が仕掛けた無垢で愚かなイタズラをきっかけに豹変し……。
これまでとは別人のような態度をとる竜真に従い、めくるめく享楽の時間に溺れていく由希が最後に手に入れるものとは――。
「あっ、あぁっ」
透き通るように白い背中が、ビクビクと痙攣した。
「だめ、もう、だめっ……」
鈴原由希の声を無視するように、男の長い指があの恥ずかしいところをくすぐるように摩っていく。
真っ白なパンティは内側から染み出す愛液でぐっしょりと濡れ、ぷっくりと膨らんだ陰唇の形状が浮きあがって見えている。
ゆるやかな指の動きに合わせて、くちゅ、くちゅ、と粘りつくような音が静かな室内に響く。
由希は唇を強く噛み、下腹の奥から湧き上がる快楽に必死で抗おうとしていた。
子供の頃から変わらない、隣家の勉強部屋。
木製の古い学習机の上に、由希はほっそりとした両脚を大きく開いて座らせられていた。
華奢な両腕は背中側できつく縛られ、自由に動くことはできない。
白いセーターは胸の上までたくしあげられ、チェック柄の短いスカートは脚の付け根まで捲れ上がっていた。
可愛らしいフリルのついたブラの中には小さなピンクローターが仕込まれ、敏感な乳首に絶え間なく振動を与え続けている。
胸の先端はじんじんと疼き、女陰への焦らすような愛撫とあいまって由希の肌を熱くさせていく。
……ほんの少し前まで、何も知らなかったのに。
こんなにいやらしい目的で使う道具があることも、気が変になりそうなほどの快感も。
はあ、はあ、と息を弾ませながら、由希は涙に潤んだ瞳で目の前に立つ男を見上げた。
隣家に暮らすひとつ年下の幼馴染、鷹野竜真。
さらりとした薄茶色の髪に、彫りの深い整った顔立ち。
獰猛な獣のようにぎらついた目が、真っ直ぐに由希を見つめている。
どうして、そんな目でわたしを見るの。
ずっと、可愛い弟のように思っていたのに。
どうして、こんなこと……。
机の上で、だめ、だめ、と繰り返す由希の陰部をいじりながら、ククッと喉を鳴らして竜真が笑う。
「何がだめだって? もうグチョグチョに濡らしてるくせに」
「だ、だって、あ、あっ」
じっとりと湿ったショーツを押しのけて、硬い指先が熱く火照った秘所に直接触れてこようとする。
ぐうっ、と指に力がこめられ、恥ずかしい割れ目を押し広げられていく。
閉じていた陰唇の内側にある粘膜が、ひやりとした空気に触れた。
竜真の視線を痛いほど感じる。
見ないで、そんなところ、見ないで。
顔をそむけた由希を嘲笑うように、竜真が耳元で囁きかけてくる。
「おまえのここ、熱くなってヒクヒクしてるぞ。俺のことが欲しくてたまらないんだろ? なあ」
「や、やめてっ!」
こみあげてくる羞恥心で、頬が赤く染まっていくのがわかる。
もういや。
こんなの、耐えられない。
思わず両脚を閉じた瞬間、太ももに激痛が走った。
「う……っ……!」
「勝手に動くなって言っただろ? ほら、ちゃんと脚開いてろよ」
二度、三度と竜真の平手が飛んだ。
強烈な痛みがひりつくような快感をまといながら、体の芯へと駆け抜けていく。
お願い、助けて。
叫びそうになるのを、どうにか喉の奥で堪えた。
階下には竜真の両親がいる。
絶対に大声は出せない。
我慢、しなくちゃ。
そう思えば思うほど、なぜかいつも下腹の奥がじくじくと疼いて、熱湯のような愛液が溢れだしてくる。
考えられないほどひどいことをされているはずなのに、欲情させられていく自分の体が情けなくてたまらない。
由希はぽろぽろと涙をこぼしながら、机上に踵をのせ、そっと両脚を開いた。
とろとろと滴り落ちていく淫らな雫を眺めながら、竜真がまた笑う。
「泣きながら感じてるおまえ、すげえイイよ。いますぐめちゃくちゃに犯してやりたくなる」
冗談でもなさそうな口調に、ぞわっと鳥肌が立った。
いや、いや。
もう竜真の言いなりになりたくない。
「許して……もう、許してよ……」
啜り泣きながら震える由希の股間から竜真の手が離れ、ブラの中にあるローターのスイッチも切られた。
やっと、解放してもらえる。
ほおっ、と安堵のため息をついた由希の鼻先に、スマートフォンの画面がつきつけられた。
「これ、兄貴に見せてもいいんだな?」
「い、いやっ」
思わず目を閉じた。
見なくてもわかる。
何度も、嫌になるほど見せつけられた。
透ける素材でできたいやらしい下着を身に付け、自分の手であそこを開いて見せつけている由希の姿。
あの夜。
竜真に脅されて、無理やり撮られた画像。
何枚も、何枚も。
誰にも知られたくない。
和真くんにも。
パパにも、ママにも。
嫌われたくない、叱られたくない。
恐怖と不安で、手足の先がしんしんと冷えていく。
おそるおそる目を開くと、額が触れそうなほどの距離に竜真の顔があった。
冷たく鋭い視線。
心臓が止まりそうになる。
竜真は感情のない声で、淡々と言う。
「兄貴はびっくりするだろうな。自分の結婚相手が、俺に何度も抱かれてるなんて知ったら」
「り、竜真が、無理やり」
「最初に誘ったのはおまえだろ? 忘れたのか」
証拠は、山ほどあるけどな。
竜真がスマートフォンをつまんで、ゆらゆらと揺らす。
「消して、いますぐ消してよおっ!」
手を伸ばそうとすると、縛られた手首に細い紐がぎちぎちと食い込んでくる。
竜真は笑みを崩さない。
「消すわけがないだろ? おまえが俺を誘惑しようとした、大事な証拠だからな」
「誘惑なんて……そんな……」
そんなつもりはなかった。
ほんのちょっとした悪戯だったのに。
言いかけて、途中でやめた。
これまでにも何度となく重ねてきた言い訳。
そのたびに馬鹿にしたような顔で笑い飛ばされた。
「悪いのは、おまえだ。そうだろう?」
「わ、わかってる、だから」
だから。
竜真のめちゃくちゃな要求に、これまで何度も応じてきた。
求められるままに、体も許した。
そうすれば、秘密を守ると竜真が約束してくれたから。
「誰にも言わないって……約束したじゃない」
「ああ、黙っててやるさ。おまえが俺のオモチャになるって約束を守ればな」
ぐっ、と胸の奥に重い石の塊を押し込まれたような気がした。
一生、彼のオモチャになる。
それが、秘密を守ってもらうための代償だった。
ありえない約束だとわかっている。
でも、あのときは断ることなんてできなかった。
「い、いつまでもこんなこと、続けられるはずないじゃない……」
「大丈夫だ、全部うまくいく。おまえは俺の言う通りにしていればいい」
「り、竜真、あ、あっ!」
両脚を竜真の肩の上に抱え上げられ、体勢が崩れた。
不自由な両手で、机の端にしがみつく。
竜真が由希の股間に顔を埋め、下着の隙間からぬるついた舌先を差し入れてきた。
柔らかく温かなものが、うっすらと生えた恥毛の繁みを這いまわっていく。
こそばゆさとは違う甘く刺激的な感触に、腰がびくん、びくん、と跳ねる。
舌先はゆるゆると進みながら、少しずつ割れ目をこじ開けていった。
溢れる愛蜜を、ちゅっ、ちゅっ、と音を立てて吸われ、粘膜の内側をのろのろと執拗に舐められていく。
足先がピクピクと震える。
体の芯がじんじんと疼き、脳の奥底まで痺れていくようだった。
こんなの嫌なのに。
絶対、嫌なはずなのに。
「だめ、竜真……そこ、あっ、あっ」
「由希は舐められるのが好きだもんな。ふふ、もっと舐めてください、感じさせてください、って言ってみろ」
そんなこと、できるわけない。
馬鹿にしないで。
言い返そうとした瞬間、狂おしいほど甘やかな衝撃が下半身を貫いた。
「あぁんっ……!」
媚肉の狭間に隠れていた陰核が、竜真の舌に捕えられた。
激烈な快感が、その一点から全身を駆け抜けていく。
頭の中が真っ白になり、ただ肉体に与えられる快楽だけが思考を支配していく。
すごい、これ、すごい。
いい、気持ちいい。
竜真に抵抗しようとする気持ちが薄れていく。
肉の悦びを求めようとする、女の貪欲な本能が目覚めさせられる。
……悪いことしてる、ってわかってる。
和真くんが知ったら、悲しむにきまっているのに。
理性と欲望がせめぎ合う。
「いいんだろ? 我慢するなよ、こんなに感じてるくせに」
「あ、だめ、だめえっ……!」
竜真の舌に転がされながら、小さな肉芯が硬く尖っていくのがわかった。
傷口を引っ掻きまわされているような刺激が続くのに、痛みはまったく感じない。
体中の骨がどろどろに溶かされていくようだった。
ああ、もっと。
舌先が絡みついてくるたび、あん、あん、と媚びるような声が喉の奥から漏れてしまう。
さらなる愛撫をねだるように、いつしか由希の腰は陰部を突きだすようにしてくねり始めていた。
竜真はそれに応えるように、大きく膨らんだ女芯をぴちゃぴちゃとしゃぶり、ときおり嬲るように歯を立ててくる。
溢れ返る愉悦の中に混じるかすかな痛みが、否応なく快感を増幅させていく。
「あぁ、わたし、おかしくなる……変になっちゃう……」
「誰も見てないぞ。本当はどうして欲しい? 言えよ」
ここには俺しかいない。
素直になれ。
ほら、由希。
竜真の声が、呪文のように頭の中をぐるぐると巡っていく。
大丈夫だから。
俺に任せていれば。
いつだって、そうだっただろう?
そう。
いつも、竜真は正しかった。
意地悪なふりして、最後はいつも守ってくれる。
だから、わたしは。
だから。
「……舐めて欲しいの。もっと、もっといっぱい」
「舐めるだけでいいのか? なあ、由希」
肉豆をくりくりと舌先で撫でながら、竜真はカチリと手元のスイッチを操作した。
停止していたピンクローターが、ブラジャーの中で乳頭をビリビリと震わせていく。
「いやあ、あ、あっ」
かすかに残っていた理性が奪い去られ、欲望だけが由希を突き動かしていく。
敏感な器官を責められ、膣の奥深いところが燃え上がりそうな熱を持って、はやく突き上げられたいと訴えている。
男と繋がりたくてたまらないと喚いている。
焦らさないで。
はやく、ねえ、はやく。
「欲しい、はやく欲しいの……」
「嫌だったんじゃないのか? やめて欲しいんじゃなかったのか?」
「い、意地悪なこと、言わないで……だって、もう」
こんなに感じさせられた体を、他にどうすればいいというのか。
絶頂感がもうすぐそこまで迫っている。
この疼きを抱えたまま放っておかれるなんて、とても耐えられそうにない。
「じゃあ、俺が欲しいって言え。和真じゃなくて、俺が欲しいって言えよ」
挑むような竜真の目に吸いこまれそうになる。
自分の本心がどこにあるのか、何が正しいのか、すべてがわからなくなってしまう。
もう苦しい、助けて。
それ以上何かを考える前に、口が動いていた。
「……欲しいの、竜真が、欲しい」
だから、はやく。
険しかった竜真の視線が、ほんの少し和らいだ気がした。
いつもそうだ。
由希がこの言葉を口にすると、竜真は心から嬉しそうな顔をする。
「俺がいつまでも可愛がってやるよ、由希」
声をあげる前に、手のひらで口を塞がれた。
乱暴に机の上から引きずりおろされ、畳の上に組み敷かれる。
ガチャガチャとせわしなくベルトを外す音がして、竜真が腰の上にのしかかってきた。
熱く屹立した男根の先端に、火照った媚肉を押し割られていく。
張り詰めた亀頭が、狭い膣口をぐうっと突き進み、奥へ奥へと迫ってくる。
熱い、熱い。
全身から汗が噴き出し、異常なほど高温になった血液が血管の中で暴れている。
粘膜の襞のひとつひとつがざわめきながら、あさましく竜真を求めていた。
「んぅっ……うぅ……」
「忘れるなよ、由希。おまえが欲しがっているのは、和真じゃなくて俺だからな」
猛り狂った肉塊で由希を貫きながら、竜真は同じ言葉を何度も繰り返した。
もう言わないで。
わかってる、わかってるから。
ばちん、ばちん、と激しく腰がぶつかり合う。
巨大な肉杭が由希を罰するように、怖くなるほどの勢いで打ちこまれていく。
お互いの擦れ合う陰部が、ぬちゅ、ぬちゅ、と淫らな音を響かせている。
やり方は間違っていても、強く求められていることが伝わってきた。
和真にはない、竜真の激し過ぎる愛情表現。
縛られたままの両手がもどかしかった。
竜真のたくましい背中にしがみつき、思い切り爪を立ててやりたい。
すべてをかなぐり捨てて、この悦びに溺れてしまいたい。
ふたりの関係が誰かに知られてしまえば、どちらも破滅に追い込まれるに違いないのに。
「由希……俺の由希……」
竜真の声が、少しずつ遠くなっていく。
大切な家族で、誰よりも大切な親友だった竜真。
どうして、あのままではいられなかったのだろう。
どうして。
薄れゆく意識の中で、由希はすべてが始まったあの夜のことをぼんやりと思い出していた。
(本篇に続く)