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未定
推理リレー小説 - その他

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未定 6

「しかも健康な状態でのデータでないとね…」追跡や銃撃がどこか遠慮がち?だったのも納得がゆく。車を停止させるだけなら、ダンプのぶちかましか散弾銃のツルベ撃ちか…無傷とまでゆかなくとも生け捕りにする方法はいくらでもある。「連中もあまり無茶は…」「あなた達、十分無茶です。」少女の冷静なツッコミ。
「……」
「……」
苦笑いと沈黙。
「そ…そーよねー、チョ○Qじゃあるまいしウィリーターンだなんて…」「あーあー、どっかの誰かさんは実弾とBB弾の分別もつかねーみてーだしな。」二人の視線が火花を散らす。「何よ!」「何だよ!」こんな大人気ない口論ができるのも、ひとまず危機が去って気持ちに余裕ができたせいだろう。「…バカ…」少女は 冷静に分析しながらシートに身を預けた。
「ところで運び屋さん。あなた、お名前は?」髪の毛の先を弄りながら、少女が面白くも無さそうに訊ねる。「俺の名前?お、俺は……」突然の事なので口ごもる俺。しかし、少女はそんな事は気にしてはいなかった。「あら、やだ、枝毛?」「って、俺の名前を聞いてるんじゃないのか!?」俺は可愛くない少女の態度に思わず声を荒げた。「何よ、そんなに自己紹介したいなら早くしなさいよ」冷たい言葉を投げつける女。畜生、女同士で結託しやがって。
「どうせ空港までの付き合いだし、名前なんて知らなくても困らないだろう。適当に呼んでくれ。」
俺は、めんどくさくなってそう答えた。それに、忘れていたがもともと俺は依頼人に名前を明かさない主義なのだ。
「運び屋さんは運び屋さん、でしょ?」この女に言われると何となくバカにされてる気もするが、それでいい。運び屋だろうが魚屋だろうが、好きな仕事で金を貰う。それはプロとして普通な事だ。

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