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未定
推理リレー小説 - その他

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未定 26

他の勢力はどうか?危険だとわかっていても、それを補って余る程の利益を求めているのか。それとも…
「それで、肖星さんは誰に殺されたんだ?」「恐らく、研究成果を狙う産業スパイかと思われます。そして、肖星さんの死後、妹の紅月さんも失踪してしまいました」「例の公主か…」そこへ、健が口を開いた。「公主は中東に居たらしいぜ。今は“紅蛇”の頭目だけどな。それがどうやら…」
健が不機嫌そうに真鍮フレームの旧式ライフルをもてあそんでいる。「主に傭兵の斡旋、たまに本人も実戦に出てたらしいがな。いわゆる戦争屋、それも素直にドンパチ『だけ』で稼ぐタイプじゃねぇ…」確かに『あのへん』の軍や警察との癒着を足がかりにすればボロもうけだろうが、それだけで満足する公主ではなさそうだ…。
「………」ふと気がつくと、先ほどまで『声の出演:林原めぐみ』級の食欲を披露していた銀鈴の箸の動きが止まっている。健の話の中で、彼女をそうさせてしまうキーワードがあったようだ。
「公主のことを知っていたようだが?」俺は銀鈴に質してみたが、返事はなかった。暗鬱な表情でバナナを手に取ると、へそへそ食べ始める銀鈴。健の方を窺うが、健もお銀と公主の関係を知らない様子で、首を横に振る。「ともあれ、ホテルでじっとしていても仕方がない、これから肖星さんの実家へ連れていってくれないか?家の主人が死に、跡継ぎもいないんだろ?」俺は立ち上がると、葵を促した。「ではそういたしましょう。車の運転は私がいたしますわ」と、葵。俺達は一路、桜子の産まれた家へ向かった。

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