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未定
推理リレー小説 - その他

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未定 25

次の日の朝は、決して良い目覚めとは言えないものだった。なぜなら、俺の隣で、葵が寝ていたからなのだ昨日のあれは、まさか、葵と一つになったのは、現実にあったことなのでは…。そこに、また間の悪い女、銀鈴が入ってきたらとんでもないことに…。「おはよ…。あんた…葵ちゃんに手を出すなんて…」有無をいわさず、太股のホルスターからでりんじゃーを抜いてぶっぱなす。(デリンジャーは怪しい露店で買ったらしい)
「それで、桐山はどうしてあの子を保護しようとするんだ?」俺は葵が用意した朝食を口に運びながらそう質した。「桐山とあの子の祖父の会社は共同でエネルギー資源の開発を行っていました。そこであの子の父親肖星さんと、プロジェクトに参加していた菫さんが出会ったのです…。プロジェクトは順調に進み、私達は新たなエネルギー物質を開発しました。ところがそれは制御するにはあまりにも危険な代物で、テクノロジーが追いつくまで封印される事となったのです…。ところが…」
その時、突然ドアが蹴り開けられたかと思うと、どこぞのインチキ西部劇野郎…何故かアフロで最登場?「危うく『燃えるゴミ』と一緒に燃え尽きる所だったぜ…」あ〜、だからアフロ…って焼却炉にブチ込まれても死なんのかこいつは…。「甦る不死鳥!イエローボーイの健!」
「公主に桜子を渡したんだ。俺達が争う必要もないだろう。今丁度桐山と桜子の話をしていたんだ。まあ、そこへ座れ」俺はそう言って健を招き入れた。こいつにも後で訊きたいことがある。「ところが、その秘密を狙う何者かに肖星さんは殺され、身の危険を感じた菫さんは桜子さんを鍵として日本の寄宿学校に隠したのです。遺言が公開されればその秘密も白日の物となります。我々はその前に再びそれを封印したいのです」
話だけ聞けば、桐山が最も無難で誰も傷つかない選択をしているかに見える。が、世界の警察と呼ばれる某国のように、何かしら利益あってこその正義。ふとした気紛れで、葵ほどの手駒を使ったりはしない。あのケチな田宮が俺やお銀に破格のギャラを払う事も有り得ないだろう…。

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