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未定
推理リレー小説 - その他

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未定 24

「宿は私が用意させておきます。何か混乱しているところがあるといけないので、ゆっくりおやすみください。それと移動の足が必要でしょうから車の用意もさせておきます。何か困ったことがあったら、飛虎の梁警部と連絡なさい。きっと役に立ってくれるはずです。」公主はそういうと優雅な手つきで一枚のメモ帳を取り出して梁警部の電話番号を書いて寄越した。 「では、山岡、鈴木さんを宿までお送りして差し上げなさい。」 「御意。では鈴木様、どうぞこちらへ」執事の山岡が入り口の扉を開きつつ、言った。
俺達は公主の用意した部屋で一息ついていた。とりあえず手持ちの情報を整理してみたい所だ。葵の部屋をノックする。「どうぞ…」そう、銀鈴にせよコイツにせよ、隠し事が多過ぎるんだ…。「葵…俺の目を見ろ」「…先輩…」マ!待て『そういう意味』じゃあ…。
制止するのも聞かず、葵は雨霰とキスの嵐を見舞ってくる。そして間の悪いことに、そこへ銀鈴が姿を現した。「この明細の弾数なんだけど…」一瞬の内に凝固する三人。銀鈴のこめかみにぴしりと太い血管が浮かんだ次の瞬間、その頭から湯気が噴き上がった。「きぃいいいっ!!あんた達が仲の良いことは知っているわよ!だからって、こんな大事な時にまでいちゃいちゃすることはないでしょおおッ!!」「い、いや、待て、誤解だ!葵はお……」
―ゲシ!!―
そして、銀鈴は何を思ったかいきなり決闘を申し込む。「葵、可愛いからって何でも許して貰えるなんて思ってるんじゃあないでしょうねぇ。あんたはそれで良いかもしれないけど、運ちゃんとネンゴロになるなんて、ほかの男が見たらなんて言われるかしらね」…?俺?葵に決闘申し込んだんじゃなかったんかい!
まぁ、決闘はうやむやになって終わったが、銀鈴のやつは意外と良いやつなのかもしれないな。しかし、結局話しに進展がないまま今日は解散になってしまったのだ。俺は桜子の今後を気にしつつ休むことにした。やがて、うとうとしてきて、そのまま寝てしまった。『せ・ん・ぱ・いだ・い・て。』夢の中まで葵が出て来るなんて、俺って欲求不満なんだろうか?しかし、夢の中での葵は驚くほど可愛いく俺は思わず、『あぁこいよ。』と言ってしまっていた。華奢なその肢体は強く抱きしめたら壊れてしまいそうなほどに幼く映るのだ。

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