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未定
推理リレー小説 - その他

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未定 23

「あーもう!しかたあらへん!」仕事を完遂しないでわやになるのは、俺のプライドが許さない。俺はやむをえず、条件つきで桜子を公主に預けることにした。
「俺も桜子と一緒なら…」俺がそう言うと、公主は静かに首を振った。「残念だけど、私は桐山の犬を信用していないの。桜子の父親を殺したのは、他ならぬ、桐山ですもの」「私達は最善を尽くしました!!死なせてしまったのは確かですが、殺したわけではありません」公主の言葉に、葵が反論する。「同じ様なものよ、それに、桜子の母親もこちらで預からせてもらっているわ。親子をいつまでも引き離しておくなんて、残酷じゃないこと?」
「公主、あんたは一つだけ勘違いしているよ。俺は誰の犬でもないんだそれに今はただの運送屋ではなく、桜子を守るために動いているんだ。桐山はあくまで仕事の依頼者に過ぎないんだよ。」
元々、桐山グループに乗せられた形でやむなく請負った仕事なのだ。だから、俺が誰かの犬であろうはずもなく公主に桐山の犬だと言われたのは心外なことだった。いつもの俺ならここで違約金をもらってオサラバだが、そうも言っていられない。この仕事を請負った時に(請負わざるを得なかったと言うべきか)何か桜子に既視感を感じていた。俺は始めから退けない運命にあったのかもしれない。だが、ここは一旦、公主の言い分に従っておこうかと思う。それに、ことに当たる為の準備がなにも出来てはいないではないか。
「わかった。あんたを信じよう。ただ、何かあったら協力させてくれ」俺は公主に頭を下げた。公主は暫く黙考した後に、口を開いた。 「そうか…そうですねわかりました貴方の桜子さんへの気持ち、しかと受け取りました。確かに貴方は誰の犬でもないのでしょうね。だからこそ今は刻を置くことが互いのためにもなりましょう。明後日、ここへ来てください。きっと良いお返事ができると思いますよ

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