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未定
推理リレー小説 - その他

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未定 3

「どうしてそんなことを知っているんだ?という顔をしているわね」
女はこちらの微妙な表情の変化を読み取ってか、正に今、思っていることを当ててきた。「本当にこんな人に任せていいのかしらね。昨日の電話で彼が言ったはずよ。代理の者が行くってね。」
ふざけんな!!
俺は声を荒げた。そして目の前の女を睨み付ける。
「俺は昨日あいつに、代理は不可だ、と言ったはずや。だからこの仕事は受けられへん」
すると女は口の端を歪めて不適な笑みをうかべた。
「あれだけの報酬を受け取っておいて、今更仕事ができない、なんて言わせないわ。…彼がここに来れないのには訳があるの。あなた彼の職業をご存じ?」
「いや…」
依頼人とは必要最低限の情報しか交わさない。それが俺のモットーだった。
「ふふ、それが賢明ね。ともあれ、報酬の半分を受け取ったからにはきちんと仕事はやってもらうわ」揶揄するような女の言いぐさに、俺は相手を睨み付けた。「おれが運ぶのは荷物だけだ」しかし、女は頓着せず車のキーを差し出した。「荷物みたいなものよ。運ぶ物はその車の後部座席にあるわ」「ふん、ほんとに物みたいな言いぐさだな。食えない女だ」そう言って、車の後部座席を見ると、そこには愛らしい少女が座っていた。

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