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なつらぶ!
その他リレー小説 - コメディ

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なつらぶ! 10

「つきちゃん言うな!私のエアビッグバンアタックさえ食らえばお前なんか!」
ビームが出そうな名前だった。
「かっけぇ…でもな、俺のクレセントバジリスクのほうが強い」
「クレセントバジリスク!?なにそれ…!?メラメラじゃん!?」
「だからやめておけ、つきちゃん。石化するぞ」
「石化!?」
幼稚園児の会話だった。
しかしこんな会話を続けるわけにはいかない。
俺は逃げるなり何かしなければならないのだ。
このままでは痺れを切らしたつきを防ぐため、本当になつのおっぱいを触ってしまう!ということで。
「話し合いをしよう」
「分かったよ、条件を聞くよ。その代わりなつ姉を離せ」
「よし良い子だ。つきちゃんが聞き分けが良い子で良かったな、なつ」
「うん……だから触っちゃダメだよ?」
とりあえずヒートアップした空間が一時冷める。
ドアを無理やりはめ込み、外から中の様子が分からないようにして、話し合いという段階に移った。
ちなみにしっかり手の場所は変わってない。
「で、俺はどうすればいい?」
「は?」
「いや、なつはあの後俺をどうするつもりだったんだ?」
「うん…りくには私のサーバントになってもらうつもりだったの…」
「サーバント!?こんな弱っちい奴が!?」
「ん?サーバントってなんだ?」
「うん。サーバントは要は私の護衛かな?津波家では1人につき必ずバトラーとサーバントを雇うことになってるの。バトラーは私の身の回りを世話してくれる人…つまり執事かな?サーバントは私の身を守ってくれる人。……説明分かる?」
「ん…分かる。つきちゃんにもバトラーとサーバントはいるのか?」
「当たり前だよ…普通でしょ?」
普通じゃない。
「ちょうど私のサーバントが辞めちゃって困っていたところにりくがいたから♪」
「いや…なら最初から彼氏じゃなくそう…サーバントだって紹介したら穏やかに事が進んだんじゃないか?」
「…………いいのっ!勢いだったのっ!」
どんな勢いだ。
「いい…りく?私のサーバントになってくれる?」
「ま…上手いメシと寝る場所を提供してくれるんだったらいいよ?」
「やった♪よろしくね、りくっ♪」
「あぁ…よろしく」
「あぁ…よろしく、じゃない!なつ姉が認めても私が認めん!」
「俺もみとめぇぇぇぇぇぇぇぇん!」
父の登場だった。
「「パパ!?」」
「お?なつ…すっかり元気になってくれて嬉しいぞぉ!つきはお小遣い無しだ!」
「ちょ…!?テンションサゲサゲ……」
「ところで……」
父はまるで射殺すかのように俺を睨んだ。
「またドブ臭いネズミが入りこんだようだな……なんだ、その手は…どこを掴もうとしている?なつのおっぱいは私のだぞ?」
「誰のでもないよぉ…パパ!聞いて!あのね…りくをっ…」
「話はドア越しに盗み聞きしてたぞっ!」

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