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家族の絆
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家族の絆 5

「晃っ…!!」
珍しく静香が声を荒げる。
ここで振り返る。振り返らないともう終わり。
ふふふ…様々なゲームをクリアしてきた俺にはこんな日常の選択肢でさえ、楽々と選択できるのだよ。
「ん…なに…?」
「あの…ごめんなさい…別れるって言ったの…冗談…本気にするとは思わなくて…」
「…ばか……冗談でもそんなこと言うな…」
「ごめんなさい…」
「気にすんな…これからもよろしくな?」
「うん…晃、好き…」
抱き付かれた。
静香さん、暖君の目の前ですけど…。
「………………」
暖は口を開けてこっちを見てるし。
「静香…?暖が…」
「えっ…?……あ…ああっ!!」
今日の静香は面白いな、とか思いながら静香を離す。
「暖君…あのね…これは演劇の…」
無理があった。
「あの…僕、着替えたいんで…」
「ほら…静香、居間に行くぞ」
「あ…うん」
たったの15分間がもの凄く短く感じたのは俺だけだったのだろうか。
「晃…」
階段を降りながら静香は俺に聞いた。
「…からかってた…?」
「うん」
「やっぱり…」
階段を降り終えたら静香は言った。
「でも…嬉しかった」

びっくりした。
静香さんがあんなことを人前でするとは思わなかったから。
着替えたら居間に行き、朝食を食べた。
今日は友達が遊びに来る日なので、部屋を整理しておく。
「こんにちは」
きた。
「遊びにきた…」
きたのは友達の今野冷(イマノレイ)。これで冷暖コンビである。
「なにするー?」
「ゲーム。あれ…格闘の」
「分かったー」
ピコピコと二人でゲームをやる。
「ねー?」
「何……?」
「なんで必殺技やらないのー?」
「…暖…泣くでしょ?」
「泣かねーよー」
「この前…泣いてた」
「いつ?」
「……………前」
「適当に話す癖やめなよー」
ドガン…
…負けた。
ここである事に気付いた。
「冷ってさー、喋り方、静香さんに似てる」
「誰それ…」
「兄ちゃんの彼女」
「…ふーん」
冷は興味無さそうに次のキャラを選んだ。
「今、家にいるよ?」
「いい…どうせ後で会いそうだし」
そうゆうことになった。

「じゃあ…月曜日に…ばいばい」
「ばいばい」
静香は日曜日に用事があるらしく、夕食を食べずに帰った。
静香の家まで送った帰り、自分の家の前で叫び声が聞こえたのだ。
片方の声は片言だった。
突然、家に帰りたくなくなったがそうゆうわけにもいなかいので家の前まで来た。
「貴様カァァァ!!!!」
おー…奇声をあげちゃって…。最後のァァァは裏声ね。
ふと相手を見る。
姉さんの彼氏、仁さんだった。
「意味分かんねーよ!!」
なかなかの応戦ぶり。
「こんばんは、仁さん…」
「晃君!!なんとかしてくれっ!!」
「キィェェェイ!!!!貴様、パーティーヲ増ヤシマシタネー!!クソ坊主ッ、100ガルバンデドウダ!?」
どこの国の金かは分からなかった。
「とりあえず…遠慮します…」
「シィィィット!!日本円デ1000万ナノニィィー!!」
やればよかった…!!!!

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