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俺の守り神
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俺の守り神 9

「私も御一緒していいかしら?」
「ももももちろんッス!!優…!!グッドラック!!」
「いや…意味わかんねーから」
三人で食べる昼食。ミナのリクエストにより、雄太のオカズは半分になり…雄太は何故か嬉しそうだった。
「ありがとう、雄太君♪」
「いくらでも持ってってください!!」
「俺はあげねーからな」
「優君…冷たいのね」
「そうだ優。お前、ケチだな」
2対1…
もはやどこにいってもアウェイ戦だな…。
会話はミナと雄太が弾んで、終始俺は無言だった。きっと雄太はミナに惚れてるんだろうなと思いながら箸を進めた。
「ミナ、今日はいいのか?」
昼食を食べ終え、雄太が去った後に聞いてみた。
「今日は大丈夫だと思うわ。やつらだってお昼ご飯食べたいと思うし」
なるほど…朝食抜きの俺には納得の理由。
「それより…雷神の御主人様を調べたの?」
「いや…全然」
「死にたくないなら行ってきなさい」
「…はい」
死、という言葉を冗談で使わないから恐ろしいよ…。
と…グチを言いながら下の学年を探してみたら…
「いた…」
そいつは一人だった。昼休みだってのに一人でご飯食べている。
「友達…いないのか?」
「いないんですよ〜♪」
俺の後ろには昨日見た女が立っていた。
「お前っ!?」
バッと距離をとる俺。
「大丈夫ですよ〜?校舎内ですし〜♪それに私はお前じゃなくて、美雷です〜♪」
ニコリと笑う美雷。
「美雷さん…昨日はよくもやってくれましたね…」
「え〜?何のことですか〜?」
本当に性悪だった。ミナが可愛く感じる。
「まぁいい…あいつはいつも一人なのか?」
「御主人様…朋也様には御友人はいらないんです〜♪私の人形になっていただくんで〜♪」
「そか…じゃあ…」
「また会いましょう〜♪」
久しぶりに怒った気がした。
「あ、優…どうだった?何か分かったか?」
教室に戻った俺を見つけ、ミナが話しかけてきた。
「…ミナがまだ可愛いほうだってことが分かった」
「それは皆が分かっておる」
「………………」
「それで…早く言え」
「名前は朋也…って言うらしい。友達がいねーんだって」
「ふーん…ま…雷神が何かの暗示をしたんじゃないかしら」
ミナは俺が思っていたことと同じことを言った。
「…いらつく」
「別に優が怒る必要はないわよ?」
「ミナ、昨日悔しんでた意味…分かった」
「でしょ?」
初めて…同じ気持ちになったかもしれない。
そして放課後―
俺とミナは屋上にいた。
「ミナ…」
「何?」
「本当に来るのか?」
「心配は無用よ」
ガチャリ…
「御機嫌よう♪」
二人は昨日の昼と同じように屋上のドアをくぐった。
「始めましょうか〜♪先手必勝です〜♪」
バチバチバチ!!
ミナに向かった電撃は昨日と同じように盾でふさがれた。
「はい、終わり〜♪」
バチバチバチ!!
はい、俺に来た。
「ミナ!!」
叫んだのは俺だった。
「任せてっ!!」
俺に向かった電撃はミナの水の膜によって吸収された。

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