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俺の守り神
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俺の守り神 7

「ミナ…何してんだよ」
「うん?どうかしましたか、優君♪」
猫かぶってやがる…
「みみみみ、水名さん!!優の大大大親友の谷崎雄太ッス!!」
うるさいのが来た。
「…よろしく、雄太君♪」
「はい!!よろしくッス!!」
ミナは一日でクラスに溶け込んで、ミナの噂は全校中に広まった。どうやら転校生はミナだけじゃないらしいが…雄太曰く…「ダメだった」らしい。
ミナは授業もたんたんとこなし、優等生の位置を獲得していた。
そして昼。魔の昼が始まった…。
「優君♪ちょっと付き合ってくれない?」
「断れば?」
「泣いちゃう♪」
…殺しちゃうにしか聞こえん。
「分かったよ。どこに行くんだ?」
「いいから付いて来て♪」
颯爽と歩くミナに付いていく俺。目線感じるよぉ…。
ミナと俺が行き着いた場所は屋上だった。
「どうしたんだよ?」
「ちょっと黙ってて…今来るから」
「は…?」
その時…屋上のドアが重く開いた。
「どうも…♪優君と水神様♪」
そこには男女二人が立っていた。男のほうは…俺より年下だろう。女のほうは…外見こそ違えど、ミナに雰囲気が似てた。
「ふ…雷神…まさか貴女もこの学校とはね」
「な…ミナ、知ってんのか!?」
「あら〜?水神様は御主人様に何も教えて無いの〜?」
あいかわらずひっかかる言い方をするな、あの女…きっと性悪だ。
「優とは会ったばかりでな…」
「ちょ…ミナ、どうゆうことだ?」
「後で話すわ…それより今!!」
ダン…とミナが俺を突き放した。その間にはバチバチ…と電気みたいなのが走った。
「避けちゃいましたか〜♪」
「話してる途中にやるなんて、貴女がやりそうなことね!!」
とりあえず…今日学校来たことを後悔した。
「ちっ…優!!端で静かにしてて!!」
「うふふふ〜♪え〜い♪」
バチバチバチ!!
「ミナ!!」
「うっるさい!!」
ミナは彼女に向かった電撃を水の盾で塞いでいる。
「御主人様がお留守ですよ〜♪」
「は…?」
俺に向かって来る電撃。
「優!!」
バチバチバチ!!
静電気なんてもんじゃない。俺の体に痛みが走る。体が痺れ、絶叫することも忘れた。
「あ…、ぐぁ…」
「優、大丈夫か!?」
ミナが慌てて駆け寄る。
「今日は挨拶だけです〜♪ではまた〜♪」
奴等は去って行き、ミナが俺の名前を何度を呼ぶのが聞こえて…意識が途切れた。
「んっ…?」
気付いたのは保健室のベッドの上。どうやら貧血で倒れたことになったらしい。
窓には朱の空。西日が俺を照らす。
「…優」
ミナが俯いて横に座っていたらしい。
「ずっと…そこにいたのか?」
上半身を起こした俺を見ないで黙って頷くミナ。
「…帰るか。話は帰りながら聞く」
ミナはまた頷き帰る準備をした。
すまない…と消え入る声でミナが言ったのは俺の空耳だったかもしれない…。

ザッ…ザッ…
二人の足跡が夕闇に木霊する。
だいたいミナの話で分かった。

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